2019年6月12日15:30
BEENOSは、同社の投資先で、トルコ最大手のオンライン決済サービスを運営する「iyzico(イージーコー)」の全株式を南アフリカのインターネット&メディアコングロマリットである「Naspers(ナスパーズ)」の子会社でフィンテック事業を統括する「PayU(ペイユー)」に売却することを決定したと発表した。なお、PayUはiyzicoを1億6,500万米ドル(約180億円)で取得し、100%子会社化することを6月11日に発表している。
iyzico は、トルコのEコマース事業やマーケットプレイスなどを対象に包括的オンライン決済ソリューションを提供している。トルコの公的機関である銀行調整監視機構から、最高ランクのセキュリティであることを認定されており、導入事業者の初期投資を抑えながらも、決済に関わる多様なオプション(売上分析、不正利用防止対策など)を提供しているそうだ。現在では、約3万のEコマース事業者や300以上のマーケットプレイスに出店している40万以上のセラーに利用されている。その中にはAmazon、NIKE、H&M、ZARAといった企業やブランドもある。
今回iyzicoがPayUの100%子会社になることで、PayUはトルコの決済業界における確固たるポジションを確立するとともに、ヨーロッパ、中東、アフリカにおける決済事業の規模拡大と効率化を目指す。
BEENOSは、iyzicoの設立初期である2013年6月に投資し、今回の売却前の出資比率は1~5%内となる。同社は、トルコにおいてクレジットカード決済、物流等のインフラ整備も進んでいること、およびインターネットショッピング市場も拡大していることなどから、2013年よりトルコのインターネット市場に注目していた。また、主に新興国におけるマーケットプレイスやオンライン決済企業の起業家ネットワークの構築を図る中で、iyzicoの成長性に期待し出資をした。