2019年7月9日9:00
FIFAの公式決済サービスパートナーであるVisa(ビザ)は、このほどFIFA女子ワールドカップ フランス2019のグループステージ(2019年6月7日~6月20日)での支出の分析を発表した。調査の結果、9カ所の公式スタジアムで、フランス各地のファンは購入の半分以上(51%)を非接触型カード、スマートフォン、決済対応リストバンド、ウエアラブル技術などの非接触型決済技術を用いてタッチ決済していたことが明らかになったという。
海外のVisaカード保有者によるスタジアム外での支出の分析からは、フランスへの観光客が増加したこと、特に小規模の開催都市で大幅な増加があったことが分かった。海外のVisaカード保有者でスタジアム外での買い物時にタッチ決済を選択する人は、9つの開催都市だけでも140%増加した。
米国対チリの試合(パリ、パルク・デ・プランス)は、1つの試合でのスタジアム内での支出額が最も多く、これまでの総支出額の約14%を占めた。次に支出の多かった試合はフランス対韓国の開幕戦(パリ、パルク・デ・プランス)で、全体の8%を占めた。この試合では、4万5,000人を超えるファンがパリ中心部にあるこのスタジアムに詰めかけている。
フランスのファンが最も支出額が多く、購入全体の53%を占めた。次に支出額が多かったのは、米国、英国、オーストラリア、オランダ、ドイツ、日本、カナダ、ノルウェー、スウェーデン、スイス、中国のファンだった。
平均して、日本のファンは買い物1回当たりの支出額が最も多く、次に多かったのは中国のファンとメキシコのファンだった。総額では、飲食品の購入額が最も多く(54%以上)、続いてお土産の購入(46%)となっている。
海外のVisaカード保有者のスタジアム外支出のデータ分析により、試合が行われる開催都市で観光客が増加したことが明らかになった。トーナメント開始から、スタジアム外での取引は445万件発生。開催都市での非接触型決済取引は、昨年の6月から140%増加した。スタジアム外での購入が最も多かった都市はパリで、次いでニースとリヨンだった。開催都市では、競技が始まってから外国人の支出が増加しており、外国人取引の総額は前年から増加している。
小規模な開催都市では、ランス(87%増)、バランシエンヌ(71%増)、ルアーブル(384%増)と、支出額は前年比で大幅に増加した。大規模な開催都市でも、パリ(16%増)、ニース(24%増)、リヨン(24%増)と外国人の取引は前年比で増加している。
トーナメント開始から、フランス全体で外国人支出額が前年比で最も多かった国は、米国(21%)、英国(8%)、ドイツ(86%)、スイス(28%)、スペイン(21%)だった。開催都市で外国人支出額が最も多かった上位3カ国は、米国(18%)、英国(19%)、中国(4%)だった。
なお、今年の大会で、Visaは、決済カードを使用できるすべてのスタジアムにおける独占決済サービスとなっている。スタジアム内では、ファンは9カ所のすべての公式競技場で1,600台を超える最新の店頭(POS)端末で、Visaの非接触型クレジットカードやデビットカード、モバイル決済サービスでタッチ決済を行うことができる。POS端末は、Visaのセンサリー・ブランディングに対応。これは、Visa固有のサウンドとアニメーションで取引の完了を知らせる。また、Visaカードを保有していない人も、すべての公式競技場のVisaカスタマーサービス・ブースで、記念の非接触型Visaプリペイドカードや決済対応のリストバンドを入手できる。
Visaは、スタジアムでのPOSおよびプリペイドのソリューション・プロバイダーならびに加盟店契約会社としてナティクシス・ペイメンツを選定した。