2019年8月13日9:00
中国の麦多多智能科技有限公司は、動的画像検知等の技術を使った自動販売機を展開している。新たな小売りインフラプロバイダーとして注目される同社の取り組みについて話を聞いた。
AIの画像認識により、99%以上の識別が可能
麦多多智能科技では、自動販売機をオフィスや学校、病院、コミュニティ、地下鉄などに設置している。利用者は認証後、自動販売機を開けて商品を取り出す際にカメラがどの商品を手に取ったのかを分析し、料金を計算する。ベースとするのは、AIの画像認識の技術だ。支払いはモバイル決済サービス「WeChat Pay」により行う。
同サービスでは、商品の数、背景などを定めており、技術的に簡便で、比較的安価に提供できるのが特徴だ。同社 总经理は、「米国で展開されている無人店舗の技術的な問題は、ショップに入ると商品に加え、人も捉えます。ビジネス的な価値として、投資が多く、技術を展示するショーケースです。弊社は、いくつかのカメラで商品を認識でき、99%以上認識できるのが売りとなっています」と説明する。
また、従来の自動販売機は機械装置が多いため、故障が多くなるというが、「自身が好きな商品を全部手にとることができ、内部に機械装置を使っていないため、比較的長期間利用できるとしている。
10年内には1,000万台の市場になる?
現在、同社の自動販売機は、全国20エリアで、3,000~4,000台の自動販売機が設置されているという。中国における飲食物の販売では、デリバリーやコンビニエンスストアなどもあるが、将来的にはケース型の消費が3分の1になるとみている。10年内にはその台数は1,000万台になると予測しており、その10%のシェアを獲得できれば、ビジネスも大きく成長できると考えているそうだ。
※2019年4月25日~27日まで開催された「China International Self-service, Kiosk and Vending Show 2019」(CVS)において