2019年12月26日9:35
PAX Italiaは、イタリアにおいてAndroidの決済端末をリードする存在となっている。同社のイタリアでの強みについて、「Il Salone dei Pagamenti」で話を聞いた。
2017年にAndroid端末をイタリアで市場投入
PAX Global Technologyは、決済端末を提供する国際的なサプライヤーだ。同社はグローバルでも販売台数が拡大しているが、イタリアではAndroid端末を提供する立ち位置として、市場をリードする存在であるという。
PAX Italiaでは、2017年にAndroidの決済端末を最初に市場に投入した。当初はイタリアでもAndroidの端末に抵抗があったというが、2018年にPAXの強みを理解し始め、徐々に設置台数は拡大している。現在、イタリアで市場に投入されるAndroid端末のほとんどが同社の製品であるという。
3割がAndroid端末に
Android端末は、レガシーな仕組みよりもコストダウンできる部分もあり、将来的にはプラスになる面も多いとした。当時はAndroidのセキュリティ面を懸念する声もあったが、「ペネトレーションテストをクリアすると同時に、初年度にすべてのテストをやってセキュリティ面で問題がないのを確認していただき、信頼を得ています」とPAX Italia Co-Founder&Vice PresidentのAndrea Zucchiatti氏は説明する。また、スキルが高く、ハイレベルな製品を提供できているとした。さらに、日本人の管轄で作られた製品であるため、品質面も問題ないとした。
現在、約3割が決済端末で、レガシーな決済端末は70%となっている。世界的にはAndroidの決済端末は急激に伸びているが、イタリアでの利益はまだまだ少ない。当面は、3年で50%のシェアを目指していきたいとした。イタリアで早期に端末を提供したこともあり、「現状、ほとんどのAndroid端末は弊社の製品です」とZucchiatti氏は話す。
新たなキオスク端末も提供、日本でも存在感発揮
今後は、Android端末をベースにイタリアで70%以上のシェア率を目指していきたいとした。「Il Salone dei Pagamenti」では、店舗で利用するPOS端末に加え、ベンディングなどで利用できるキオスク端末も新たに紹介。端末のバリエーションも拡大している。
将来的にはイタリアで7割以上のシェアを獲得していきたいとした。Zucchiatti氏は、「通信回線も良くなっていますから、端末のクオリティを上げて、システムをスムーズにするために使ってほしいですね」と語った。
なお、PAXは日本でも決済端末のビジネスを展開しており、NEC、エム・ピー・ソリューション、トランザクション・メディア・ネットワークス、リンク・プロセシング等が端末を提供している。コンビニエンスストアのファミリーマートで採用されるなど、国内でも存在感を発揮し始めている。