2020年10月5日10:00
阪急阪神百貨店は、店頭の商品を来店せずに購入できる、独自のデジタル戦略をスタートした。2020年9月30日、店頭商品をホームページ上でご紹介する WEB カタログをラグジュアリーファッション等に拡大したほか、来店不要で店頭商品を決済できる「Remo Order(リモオーダー)」が、一部の郊外店を除くほとんどの店舗で利用可能になった。店頭とオンラインを融合させる「OMO(オンライン・マージズ・ウィズ・オフライン)」の独自モデルだ。百貨店業界では、EC(電子商取引)やオンライン商談が進行しているが、店頭商品のデジタル化、そしてデジタル決済を実現する同社のOMOは『店頭での販売行為をオンラインに拡張する』という独特な取り組みだという。
阪急うめだ本店では、WEB カタログを展開するカテゴリーと EC サイトを展開するカテゴリーを両軸で拡充させ、2021 年中には“全売場のデジタル化”の実現を目指す。
「Remo Order 」は具体的に、EC 化されていない店頭商品を、自宅や外出先からスマートフォンで注文できるリモートショッピングサービスだ。利用の流れとして、①利用者は電話・メール・LINE 等で購入を希望する商品名や品番・価格を伝える、②購入用 URL を利用者のスマホへ送信、画面の指示にしたがい注文・決済(HANKYU HANSHIN E‐STORES の会員登録が必要)、③店舗から指定の住所に届ける、という流れとなる。
なお、利用客の約6割が過去に買上実績のない新客となる。その内の約 4 割がデジタルを中心にリピーターになっている。また、自社カード以外の若年層の買上が顕著で、商圏の広域化にも寄与しているそうだ。
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ペイメントナビ編集部
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