2013年6月25日19:17
MasterCardは、2013年6月25日、最新の「MasterCard景気動向についての消費者意識調査(MasterCard Index of Consumer Confidence)」の結果を発表した。これによると、日本の消費者の景気動向についての信頼感が半年前の前回調査時から大幅に改善し、この8年間で最も高い値となったことが明らかになった。
同調査は、2013年4月~5月にかけて実施され、アジア/太平洋・中東・アフリカ地域の27カ国に居住する18歳から64歳の消費者計1万2,205人から得た回答に基づいている。同調査は1993年の調査開始以来、41回目となる。
今年で 20年目を迎えた同調査は、消費者に「雇用」、「景気」、「固定収入」、「株式市場」、「生活の質」の5項目について、今後半年間の自国の経済状態をどう見ているかを質問し、信頼度において最も悲観的な場合は0、最も楽観的な場合は100、中立的な場合を50で評価している。
日本はアジア/太平洋地域の中で消費者信頼度が最も大きく改善し、前回の数値から37.0ポイント上昇して60.7となった。これは2005年下半期に63.0を記録して以降の8年間において最も高い数値となった。また、各項目別の指数については、「景気(73.1)」が半年前の前回調査時から49.5ポイントと最も大きく上昇。次いで「雇用(63.9)」は46.2ポイント上昇し、「株式市場(79.8)」も41.3ポイントと大幅に上昇した。一方、「固定収入(47.4)」と「生活の質(39.6)」については、それぞれ23.9ポイントと24.1ポイント上昇し、悲観的な信頼度から中立的な信頼度に近いところまで改善したが、先の3つの項目に比べて上がり幅は低い結果となった。
アジア/太平洋全域でみると、安定した経済成長を反映して、同地域における消費者信頼度が改善し、調査対象の16市場のうち、ミャンマー(96.0)、インド(82.0)、インドネシア(81.0)、およびフィリピン(79.9)を筆頭に、合わせて10市場において前回(2012年下半期)の調査から改善が見られた。また、台湾は19.2ポイント上昇し、韓国も14.8ポイント上昇と、それぞれ大幅に改善。台湾は前回の調査結果(25.7)の倍以上の値となっている。
消費者信頼度の低下が最も大きかったのはバングラデシュで、政情不安、一連のストライキ、および重要なアパレル産業での危機などを要因として39.5ポイント減の22.2となった。ベトナムでも前回調査時から16.1ポイント低下して58.4となり、主な調査項目全体にわたって低下が見られたそうだ。
アジア/太平洋地域全体の信頼度は、2012年下半期の62.1から1.2ポイント改善して63.3となった。同地域全体の各項目では「雇用(62.6)」が、前回の59.4 から最大の増加幅となる3.2 ポイント上昇し、次いで「株式市場(61.3)」(59.0から2.3ポイント上昇)、「景気(61.6)」(60.0から1.6ポイント上昇)、および「固定収入(74.2)」(73.8から0.4ポイント上昇)の指数上昇がこれに続いた。その一方で、「生活の質(56.6)」は、前回の58.1から1.5ポイント低下した。