2011年1月7日8:00
「EC決済、EC活用の最新トレンド」~リクルート「ポンパレ」(1)
月間最大51万枚を売り上げた
国内最大級のチケット共同購入サイト「ポンパレ」
お得な割引特典の付いた期間限定のチケットをインターネットで販売するフラッシュマーケティングが話題となっている。なかでもリクルートのポンパレは月間の最大販売枚数が51万枚に及ぶ国内最大級の割引チケット共同購入サイトである。同社の取り組みについてポンパレ 編集長の前澤隆一郎氏に話を聞いた。
1日に40種類以上のチケットを販売
クライアントとカスタマーを数多く抱える強みを持つ
リクルートが2010年7月21日からサービスを開始した割引チケット共同購入サイト「ポンパレ」は、1~3日間の期間限定でチケットを販売し、一定の購入者が集まった場合にのみ、取引が成立する仕組みである。販売するチケットはグルメ、レジャー、エステ、レッスンなどさまざまなジャンルに渡り、利用者はお得な価格でチケットを購入することが可能だ。
ポンパレ開始から半年が経過したが、月間の最大販売枚数が51万枚に達した月が出るなど、名実ともに国内最大級の共同チケット販売サイトに成長している。現在は1日40種類以上のチケットを販売。1種類の平均で200~300枚、1日1~2万枚のチケットを販売している。サービス開始当初は1商材のみだったが、現在は47都道府県55エリアをカバーするまでとなった。
「共同購入を行う上でのカギは掲載するクライアント企業、購入するカスタマーを数多く確保することです。弊社では宿泊予約を行う『じゃらん.net』や飲食情報サイト『ホットペッパー グルメ』などのサイトを運営しており、その他にもレッスン・美容サロンなど数多くのクライアントを抱えていると同時に、それを利用する数多くのお客様を抱えていることが強みとなっています」(リクルートポンパレ編集長 前澤隆一郎氏)
リクルートでは約1,500人の営業を抱えているが、例えば、リクルートの既存サイトを活用した集客の提案と並行して、平日などの飲食店の稼働率が低い日にポンパレを利用して期間限定のチケットを配布するなどの取り組みを提案している。
取引が成立したチケットは約9割
ハーゲンダッツのキャンペーンでは37万枚を販売
これまで販売したチケットのうち取引が成立となった商品は約9割に達している。なお、販売したチケットのうち、完売に至ったのは約半数に及ぶという。
例えば、「ハーゲンダッツ アイスクリーム ミニカップ 120ml 2個 ギフト券」660円分を84%OFFで提供したチケットはテレビコマーシャルなどで話題となったが、37万枚弱を売り上げた。一般にフラッシュマーケティングサイトは飲食が多いイメージだが、現状、飲食に関しては3分の1程度で、物販や家事代行サービスなどのクライアントも増えているという。例えば、7,000円の家事手伝いサービスを1,980円で販売したチケットは即日で完売するなど好評だった。