2021年6月10日18:25
アイリッジの連結子会社でフィンテック事業を展開するフィノバレーは、フィノバレーが提供するデジタル地域通貨プラットフォーム「MoneyEasy」を利用した、千葉県木更津市を対象とする電子地域通貨「アクアコイン」において、2021年6月10日~9月30日の期間で、木更津市富来田地区在住の主に高齢者を対象としたタッチ決済体験が実施されると発表した。体験協力者は20名程度を予定しており、リストバンドもしくはカードでタッチ決済が可能だ。
2018年10月より君津信用組合、木更津市、木更津商工会議所の3者が連携し普及を推進しているアクアコインは、2021年6月1日現在、利用者数(アプリインストール数)1万6,375ユーザーとなっている。しかし、スマートフォンを持っていないと利用できない仕様となっており、特に高齢者の利用割合が低いそうだ。そこで今回、木更津市域内でも特に高齢化が進行している「富来田地区」において、ICチップを活用した誰でも簡単に決済を行える「タッチ決済」を体験してもらい、その成果を取りまとめることで、今後の活用に向けた環境整備を行う。
スマートフォンを使用しないタッチ決済の方式としては、二次元コードの印刷されたカードを店舗側が読み取る方式などもあるが、別途暗証番号を設定し毎回入力しなくてはならない点や、複製による偽造がしやすい点などが課題となっていた。タッチ決済体験においては、この点から、セキュリティやUX(ユーザーエクスペリエンス)の視点で優位性のあるICチップを使ったタッチ決済方式が採用された。
なお、タッチ決済の体験協力店舗は、ふくちゃんバス、セブン-イレブン下郡店、中村医院、アサヒ薬局馬来田店、道の駅木更津うまくたの里となる(2021年6月9日現在)。協力店舗は加盟店向けアプリ搭載のAndroid端末にてICチップを読み取りを行う。
今後の予定として、2021年夏に実証事業第2弾として、民間企業(移動販売事業者)との連携も視野に入れた事業展開を検討している。
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ペイメントナビ編集部
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