2011年1月19日0:35
三井物産は、ロシア及び海外各国で携帯料金や各種公共料金などの決済手段として広く利用されている決済端末および電子決済事業への参入とロシア市場における消費者分野での新規事業開発を目的に、ロシア最大手QIWI Limited社(キウィ・リミテッド)へ出資参画したと発表した。2010年12月20日付で株式取得に関する契約を締結の上、翌21日、キウィ・リミテッドの株式の14.9%を取得した。
ロシアでは携帯電話利用者の約80%が決済端末を通じ、携帯電話料金をプリペイド決済で利用している。現在、月間約8,000万人が、キウィ・リミテッドの決済システムを利用しており、同社は当該決済端末市場において45%のシェアを有しているという。また、公共料金やeコマースサービスや、送金サービスを手がけており、先進国における銀行やコンビニエンスストアのATMに相当する決済手段として広く生活に浸透している。また、ロシア以外の15カ国でも同様の決済サービス事業を展開中であり、銀行ATMやデビット・クレジットカードなどの決済インフラが普及していない新興市場の消費者に対して、同社の決済手段のさらなる普及浸透を目指しているという。
三井物産では、中期経営計画の重点施策として、グローバル展開の加速と戦略的布陣に取り組んでおり、重点地域としてBRICS、インドネシアおよびメキシコを掲げている。今回の事業参画により、ロシアをはじめとする各国市場における消費者向け決済手段の提供を通じ、同事業を核とした電子商取引などの展開を目指す。