2022年11月30日11:30
スウェーデンのDoconomy(ドコノミー)は、国内法人を設立し、国内での展開を強化している。同社では、クレジットカード会社やQRコード決済事業者、銀行などがエンドユーザーの消費に伴うカーボンフットプリント(Carbon Footprint of Products)を測定できるサービスを提供している。Singapore Fintech Festival2022の同社ブースで、カントリーマネージャー クライアントエグゼクティブの藤井奈々氏に話を聞いた。
二酸化炭素の排出量を可視化
日本法人設立で国内展開強化
ドコノミーは、2018年に設立されたスウェーデンのインパクトテックだ。気候変動により二酸化炭素排出量の削減に取り組む企業であり、同分野に特化したテクノロジーとサービスを提供する世界初となるそうだ。「人々が気候変動に対する影響を理解し、 行動変容を加速するためのツール・エコシステム」をテーマにサービスを提供し、 環境負荷の算定をグローバルな金融機関にとってアクセスしやすいようにしている。
日本では2022年3月にスウェーデン以外で初の法人「ドコノミー株式会社」を立ち上げており、藤井氏は日本市場の責任者を務める。また、日本以外のアジア地域に進出するため、中国や台湾などの市場をカバーできるように組織づくりを整えている。
ドコノミーが国内で事業を展開する背景として、「第三の経済市場であることと、東京都の『グリーンファイナンスプログラム』で、外国・外資金融企業の支援対象企業に認定されたのがきっかけでした」と藤井氏は説明する。グリーンファイナンスプログラムは、グリーンファイナンスに取り組む海外の資産運用業者やフィンテック(FinTech)企業が新たに東京都内で事業を開始する際の経費に対して、都が重点的・集中的に支援する事業となる。
「SAISON CARD Digital for becoz」で採用
アクティブユーザーは1億5,000万
ドコノミーは現在、26市場でサービスを展開しており、37のクライアントを有する。また、アプリは7億5,000万にリーチできており、1億5,000万のアクティブユーザーがいるそうだ。スウェーデン、フィンランド、ノルウェーといった北欧を中心に加え、イタリア、スペインにもスタッフを置いて事業を展開。さらに、米国市場では、フィンテックイベント「Money20/20」で講演するなど力を入れている。
日本では、クレディセゾンがクレジットカード「SAISON CARD Digital for becoz」において、決済データのCO2排出量の可視化を8月18日より開始した。同カードでは、DATAFLUCT が提供する「becoz wallet」を使用しており、 クレジットカードの決済データを連携することができ、より詳細なCO2 排出量を算定可能だ。また、同機能には、Doconomyの CO2 排出量可視化技術「オーランド指数(Åland Index)」を活用している。「オーランド指数(Åland Index)」は、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)との協働により生まれている。
日本企業のCO2排出量への意識の高まりに期待
アプリの定期的な開封を促進
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