2023年4月18日8:00
IWIと立ち上げたセキュリティーコンソーシアムがいよいよ始動
業界が一致団結してクレジットカード不正利用対策を推進する体制の構築を目指し、ジェーシービー(JCB)は2022 年10 月、カード不正検知ソリューションを提供するインテリジェントウェイブ(IWI)とともに、セキュリティーコンソーシアムを立ち上げた。カードイシュア同士が情報やノウハウを共有することによって、不正検知の精度とスピードを上げ、不正利用被害の増加に歯止めをかける。2023 年上期にまず、IWI の「ACEPlus(エースプラス)」「IFINDS(アイファインズ)」導入済みのイシュアから運用を開始。提供する機能は、共同スコアリング、CPP(不正利用カードが過去に真正利用された加盟店の情報)情報、配送停止システム「MATTE」、ルール共有化といったところからスタートし、随時追加していく。(「決済セキュリティ2.0」より)
IWIのソリューションがベースに
JCBが間に立ちイシュア間の連携を推進
日本クレジット協会のデータによると、2021年のクレジットカード不正利用被害額は過去最悪の330億円を記録。2022年はそれをさらに更新すると見られている。カードイシュアは各社それぞれに対策を講じているものの、個別の取り組みに限界がきていることはこの被害額が物語っている。経済産業省でも、2022年6月に公表した「クレジット・セキュリティ対策ビジョン2025」の中で、共同システムの構築が求められていることを示唆している。
以前からカードイシュア各社にも、共同の取り組みが必要だという認識はあった。しかしそれを実行に移すのはなかなかハードルが高かった。いの一番に動いたのがJCBだ。カード不正検知ソリューションの分野で多くの導入実績を持つIWIと組んで、2022年10月にセキュリティーコンソーシアムを立ち上げ、IWIの「ACEPlus」「IFINDS」をベースに各ソリューションの導入検討に着手。一方で、導入・運用に向けてイシュア各社へのヒアリングや話し合いを進めてきた。
従来から「ACEPlus」「IFINDS」を活用していたイシュアを対象に、同コンソーシアムの活動はいよいよ実行フェーズに入る。当初搭載する機能は、共同スコアリング、CPP情報の共有ほか、JCBの配送停止システム「MATTE」、ルール共有化。
ジェーシービー 加盟店管理部長 福嶋章人氏は「われわれが最も重視しているのは時間軸。今、足元で増え続けている不正利用被害を止めなければならないからです。まずはこの4つの機能を柱に走り出し、五月雨式に追加機能をリリースしていきます」と説明する。
多くのイシュアに参画を呼び掛け
コンソーシアムモデルに随時機能を追加
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