2023年8月8日8:00
リクルートとジェーシービー(JCB)は、1.5%のポイント還元率を備えたビジネスカード「Airカード」を2021年1月より発行している。決済市場全体で提携クレジットカードの発行が減少する中、稼働率の高いカードとして両社では発行を強化している。
社内の事業計画以上に推移
ポイント還元率は1.5%と業界№1を自負
リクルート 決済プロダクトマネジメントユニット 決済プロダクトマネジメントグループ「Airカード」プロダクト担当 高松 直也氏は「Airカードは2021年1月に発行を開始しましたが、社内の事業計画以上に推移しており、今後もこのビジネスを伸ばしていきたいです」と意気込みを見せる。発行枚数および稼働率はリクルートの見立て通りの伸びを示している。利用者は個人事業主、中小企業が中心で、男女比も市場の構成と差異がないという。
ビジネスカードは経費管理の手段として有効だが、まだまだ市場での認知が不足している。リクルートではJCBと提携して「Airカード」を提供しているが、事業者への分かりやすいメリットとしてお得感を打ち出すことで、会員獲得や稼働率向上につながっている。
高松氏は「一番の特徴はポイント還元率が1.5%と業界№1(同社調べ)であることです。わかりやすくお得感を訴求できることが強みです。高還元率は、『Airカード』の利用による収益に加え、弊社のポイント基盤への貢献などにつながる点などにより実現しています」と説明する。貯まったリクルートポイントは、リクルートの各種サービスで利用可能だ。また、共通ポイント「dポイント」や「Pontaポイント」へ交換することで、さまざまな加盟店や提携店で使用できる。
年会費は本会員5,500円、家族会員3,300円(ともに税込)となるが、「使用していただければ、他社の無料カードに比べてお得であることをホームページでもうたっています。例えば、数十万円以上お使いいただいている場合、年会費を含めてもお得です」と高松氏は自信を見せる。
Air ビジネスツールズとの親和性は高い
リクルートと接点のなかった会員にも好評
リクルートはAir ビジネスツールズを通じて、事業者の商いを支援している。中小企業や個店をはじめ、多くの事業者との接点を構築しており、例えば、キャッシュレスサービス「Airペイ」のアカウントは2023年3月末で39.4万を有する。「Airカード」はAir ビジネスツールズのユーザーにも訴求しているが、獲得は順調だという。
リクルートが展開するサービスとのシナジーも生まれている。例えば、「じゃらん」や「ホットペッパー」といったリクルートのサービスでも利用でき、親和性が高い。貯まったリクルートポイントは、リクルートの各種サービスで利用可能だ。リクルートIDと紐づいているため、個人のポイントと合算して利用できるのも特徴だ。「Airカード」を機にAir ビジネスツールズなど、リクルートのサービスを利用する人も目立つ。
「Airカード」は、会計ソフトの弥生、freee会計と連携できる特徴もある。これにより経費管理の課題に貢献できる。2022年11月には、 お店の経営アシスタント「Airメイト」との連携も開始。「Airメイト」では「Airカード」で支払った経費情報を可視化・分析可能だ。
リボ払いや分割払いは導入せず
還元率の高さを実感し、継続利用
「Airカード」の稼働状況を見ると、業態、業種にかかわらず幅広く利用されており、経済コンセンサスの割合に近いマーケットボリュームとなっている。また、貸し倒れなどが問題になるケースはJCBから報告を受けていないとした。
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