2024年8月9日8:00
ジェーシービー(JCB)の海外業務を行うジェーシービー・インターナショナルは、2024 年 7 月 1 日に 「JCB プラザ ラウンジ・パリ」を本格的にリニューアルした(6月24日から営業開始)。国内、および海外のJCB会員がパリでの観光の合間にゆっくりとくつろげるラウンジとして、設備と機能を強化している。
池谷貴
パリの一等地に規模を拡大してリニューアル
セルフサービス化やデジタル化にも取り組む
「JCBプラザ ラウンジ・パリ」は、パリの観光地オペラ座近く、ラペ通りの10番地、カルティエ本店の斜め向かいになる。(10 Rue de la Paix, 75002 Paris, FRANCE)。ビルの4階(フランスは0が1階のため日本の5階)に位置しており、営業時間は月曜から金曜日の9時~17時で、土日は休業だ。
地下鉄のオペラ駅が最寄り駅だが、地下鉄3号、7号、8号線と3路線が停車する。また、シャルルドゴール空港(CDG)からのバスが停車する停留所がある。
付近には高級百貨店があり、ショッピングを楽しめるエリアだ。日本で言うと、銀座駅に近いイメージだ。また、ヴァンドーム広場やオペラ座といった観光名所があり、ルーブル美術館などへのアクセスも抜群だ。
かつてJCBの非接触決済などの業務を担当した実績がある、JCB International(France)SASのプレジデントを務める古賀康介氏によると、JCBプラザラウンジは世界の主要7都市に設置しているそうだが、パリはホノルルと並び規模が大きいという。
JCBでは、7月から「JCBプラザ ラウンジ・パリ」を本格的にリニューアルオープンした。特徴として、JCBブランドのクレジットカード、デビットカード保持者であれば一般会員からプレミアム会員まで、分け隔てなく利用できる点だ(プリペイドカードは対象外)。
2011年に開設したラウンジは、日本会員向けの専用ラウンジで、少数(約15名)で落ち着いた空間だったという。利用者の年齢層も高かった。今回のリニューアルにより、30名ほどが同時に利用でき、日本人はもちろん、東南アジアなども含めたJCBブランド会員にくつろいでもらえる場を目指す。
レストランの予約や、観光に関する問い合わせをJCBの現地スタッフが日本語で行うといった従来の良さはそのままに、セルフサービス化やデジタル化にも取り組んでいる。
利用者はラウンジに訪れると、セルフサービス端末にカードをかざす、差し込むなどしてJCB会員であるという認証を行い、来店人数、カウンターでの相談があるかなどかを入力する。本人はもちろん、同行者もラウンジを利用することが可能だ。アルメックスの子会社であるASTAと連携することで、セルフチェックインを実現しており、筆者が訪れた際は仮端末だったが、今後端末を入れ換え、より便利にしていくという。
また、パリは公共のトイレが少なく、施設のトイレを有料で利用する人もいるが、同フロア内にあるトイレを利用可能だ。セルフサービス端末では本人や同行者の人数を入力すると、人数分のQRコード用紙がでてくる。それを利用すればフロアの同じ階にあるトイレを利用したり、ラウンジの入室ができる。
パリ観光の初日や最終日の利用を想定
海外イシュアと連携した施策も強化
ラウンジの利用者は、コインロッカーも使用できる。前述のように、CDGからのバスがオペラ座に停車するが、パリに訪れた初日や最終日にスーツケースを預けて、観光やショッピングを楽しむことが可能だ。なお、ロッカーを利用する際は16時45分までに戻る必要があるという(17時にクローズのため)。
店内ではカフェサーバーでのドリンク提供や、サイネージパネルでの優待情報や現地情報の紹介も実施。サイネージパネルでは現地高級百貨店「ギャラリー・ラファイエット」と連携した韓国や台湾のJCB会員向けのサイネージを流していた。
筆者が訪れた時期はパリオリンピック・パラリンピックの開催時期であったため、日本のイシュア(カード会社)と連携した告知などを行わずに、連日ラウンジには多くの日本人が訪れたという。パリオリンピック・パラリンピックの開催時期と合わせて告知を行うと、利用者が予測できないため周知を控えていたが、「今後はパリに多くの日本人が旅行で訪れていただき、ラウンジをご利用いただきたい」と古賀氏は期待する。
それに加え、日本以外のJCB会員にも訪れてもらいたいとした。フランスでJCBブランドカードを利用する人は日本以外の会員の伸びが目立つという。今後は海外イシュアと連携してラウンジを案内したり、現地での優待をより充実させていきたいとしている。