2025年11月16日23:07
JPYCは、TISインテックグループのTISと、日本円建ステーブルコイン「JPYC」の普及に向けて、事業化の検討、新たなビジネスの創出、顧客開拓や事業推進を共同で行うための基本合意書を、2025年10月31日付で締結したと発表した。

今後は、TISが提供する「ステーブルコイン決済支援サービス」で同社が発行・償還する日本円建ステーブルコイン「JPYC」を取り扱うことで、サービス利用事業者は自ら決済システムを構築することなく、国内外の消費者に対しより利便性の高い決済手段を低コストかつ短期間で提供できるようになる。2026年春から夏にかけて実施するPoCでサービスの有用性を検証後、2026年内に「ステーブルコイン決済支援サービス」の正式提供開始を目指す。
同社が持つステーブルコインの発行・償還におけるノウハウや、TISのweb3領域やブロックチェーン技術における開発・営業力を活かし、ステーブルコイン決済の普及に向けた新サービス開発の検討、顧客開拓や関連する新規ビジネスの創出を図る。
ステーブルコイン決済の導入を検討する企業に対し、ステーブルコインの発行・償還・流通のための導入支援やシステムサービスの提供、ステーブルコインを取り扱いたい企業の既存システムへの組み込み、キャッシュレス事業者経由でのシステムサービス提供によるステーブルコイン決済の利用、キャッシュレスを導入されていない中小企業・店舗等によるステーブルコイン決済の取り扱いのためのSaaSサービスの提供など、TISによるさまざまなサービス提供が検討されている。
日本では2023年6月に改正資金決済法が施行され、銀行や資金移動業者によるステーブルコインの発行が制度上可能となった。この改正資金決済法に基づき、同社は2025年8月18日に資金移動業者に登録された。2025年10月27日より国内唯一の事業者として、日本円と1:1で交換可能な日本円建ステーブルコイン「JPYC」の発行および償還を開始している。日本円建ステーブルコイン「JPYC」は日本円の預金および日本国債で保全され、AvalancheやEthereum、Polygonといった複数のブロックチェーンに対応している。これにより、柔軟で効率的なデジタル決済基盤の構築が進み、日本国内でもステーブルコイン決済が普及していくことが期待されている。
TISでも、2023年6月に改正資金決済法が施行されることを受け、ステーブルコインによる決済を支援するためのサービス提供に向けた準備が開始された。2025年2月には JPYC標準対応も予定されているエンタープライズ向けweb3ウォレット※2 の国内随一の導入実績を有するスタートアップ企業であるdouble jump.tokyoと協業し、ステーブルコインの決済に必要なシステム開発を進めている。
同社はTISとステーブルコインの実用化に向けた連携協議を継続し、ブロックチェーン技術を活用した決済ソリューションの社会実装を加速させるという。2026年春~夏にかけて、TISと共同でステーブルコイン決済サービスに関するPoC(概念実証)を開始し、商用化に向けた機能・運用面の検証を行う。













