2012年6月18日14:30
マスターカード・ワールドワイド(MasterCard)は、2012年で2年目となる年一回発表の世界渡航先に関するInsightsレポートの最新版「世界渡航先ランキング(Global Destination Cities Index)」を発表した。
これによると、ロンドンは世界一の渡航先都市となり、今年も最も人気の渡航先であることが明らかになった。ロンドンは、今年エリザベス女王即位60周年記念式典「ダイアモンド・ジュビリー」を開催するなど、注目を集めている。また、海外からの渡航者による消費額でも、ニューヨーク、バンコク、パリ、シンガポールを抑えて、2年連続で世界一となる見通しだ。
海外からの渡航者数で見た場合、リオ・デジャネイロ(28.6%増)、東京(21.5%増)、アブダビ(17.9%増)、チュニス(17.7%増)、イスタンブール(14.7%増)、トロント(7.6%増)が、それぞれの地域で最も高い伸びを示す見通しだ。アジア/太平洋地域(9.5%増)が、全地域の中で、2012年に最も高い伸びを示すと予測されている。
世界渡航先ランキングによると、厳しい経済環境にもかかわらず、2012年の渡航先上位20都市への海外からの渡航者総数は前年比で5.7%増と着実に増加し、渡航者による消費額は10.6%増加する見通しだ。
渡航者による海外消費額に関しては、東京での消費額は、2011年は東日本大震災の影響から回復し、4ランク上昇して14位となり、海外消費額の増減率では、世界3位(24.2%)となった。東京の上位アウトバウンドおよびインバウンド都市については、ソウルが、東京へのインバウンドの1位で、台北、香港が続いた。台北は、東京での消費額が最も高い都市であり、ソウル、ホノルルがこれに続く。一方、ソウルは、東京からの渡航者数が最も多く、次いで、バンコク、上海となった。また、ホノルルは、東京からの渡航者による消費額が最も多い都市であり、ロサンゼルス、バンコクが続いた。
同ランキングで渡航者数および渡航者による消費額で1位となったロンドンは、名所である博物館や美術館、世界的にも有名なレストラン、ウェストエンドの劇場、さらにビジネスのしやすさが魅力となっている。MasterCardの調査によると、こうした魅力に惹かれたロンドンへの渡航者は、一人当たりの平均消費額が、他のすべての都市での消費額を上回った。同社によると、相互接続のグローバル・センターであるロンドンは、そう遠くない将来に「キャッシュレスな首都」となることが期待できるという。MasterCardでは、2025年までに、イギリスでの消費者の支払手段として電子取引が現金を追い越す可能性があると予想している。