2012年9月14日14:10
ソニーは、同社が開発したFeliCa ICチップ「RC-SA00」が、このほど情報セキュリティ評価基準の国際標準であるコモンクライテリア(ISO/IEC 15408)において、評価保証レベルEAL6+認証を取得したと発表した。2012年9月14日時点で、組み込みソフトウェアを搭載し、非接触ICカードとして機能する製品としてEAL6+認証を取得したのは世界初となった。
「RC-SA00」は、新世代標準暗号化方式AES(Advanced Encryption Standard)を採用し高いセキュリティと性能を実現しているという。同チップは、リーダライタ端末間の相互認証と暗号通信において、従来のDES(Data Encryption Standard)暗号方式に加えAES暗号方式を備えることで、さらにセキュリティを強化した製品として2012年夏から量産出荷を開始している。
コモンクライテリアEAL6+とは、「重大なセキュリティリスクに対抗して、高い価値のある資産を保護するための保証」レベルであり、EAL1~EAL7まであるランクにおいて極めて高いセキュリティ保証レベルとなっている。
今回、第三者評価機関によるセキュリティ評価の結果、EAL6+認証を取得したことで、FeliCaは、従来の高い安全性と性能が重視されるアプリケーションを含め、金融・決済用途など、将来的に強固なセキュリティが要求される市場へ導入を図るという。
非接触ICカード技術「FeliCa」は、1996年以来、カードや携帯電話上の機能として、交通乗車券や電子マネーなどこれまで累計6億個以上(2012年7月末時点)のカードチップ及び携帯電話用のモバイルFeliCaチップを出荷している。