2012年11月16日10:15
大日本印刷(DNP)は、ソニー製の次世代FeliCa ICチップを搭載した高セキュリティな非接触ICカードを開発し、2012年11月15日に発売すると発表した。同製品は、ソニーが通信互換性を評価する「FeliCaカード性能検定」に、国内で初めて合格した。
同FeliCa ICチップは、ICカードとリーダーライタ間の相互認証と暗号通信に関し、従来のDES(Data Encryption Standard)暗号方式に加え、よりセキュリティ性の高いAES(Advanced Encryption Standard) 暗号方式にも対応した。また、セキュリティに関する国際標準規格であるコモンクライテリア(ISO/IEC 15408)の評価保証レベル「EAL6+」を取得しており、業界最高レベルのセキュリティ性能を保持しているという。
暗号方式は、①DESのみ、②AESのみ、③両方式の認証にそれぞれ対応した、3種類の非接触ICカードの発行が可能だ。
また、従来のリーダーライタなど、DES暗号方式のFeliCa対応システムでも使用できる。カード発行後でも、再発行することなくDES暗号方式の現行システムから、AES暗号方式をベースとした新システムへ移行できるセキュリティマイグレーション機能を備えているという。
用途としては、電子マネー、社員証・学生証などを想定。DNPでは、従来のFeliCa ICチップ(メモリー容量4KB)搭載の非接触ICカードと同等の価格で提供し、3年間で約30億円の売上を目指す。