2013年7月11日8:00
日本NCRは、2013年7月9日、『NCR Executive Forum2013』を東京のホテルニューオータニで開催した。
同社では、2012年7月に国内の大手POSベンダーとしていち早く、スマートフォンを活用したモバイルPOSシステムを発表した。既存のPOSシステムと連携しての利用はもちろん、独立したPOSシステムとの運用が可能となっている。
既存のPOSシステムとの連携では、取引明細を業界標準の「POSLog形式」により出力し、外部システムから商品データなどを取り込んでのデータ連携が可能だ。また、繁忙時の待ち時間を緩和する、前捌き端末としても利用できる。日本NCR 製品・マーケティング本部 部長 池田裕之氏によると、すでに前捌きPOSとして、専門店で稼働しているそうだ。同専門店では、商品のバーコードを、iPod Touchに装着した三栄電機の「ScanJacket(スキャンジャケット)」で読み取り、レシートを出力。顧客は同レシートをレジに持参してPOSでレシートのバーコードを読み取ることで決済を行う流れだ。
また、バーコード読取装置や内蔵カメラを利用して、スマートフォン上での商品登録が可能となっているのも特徴だ。
なお、決済手段については、クレジットカード、電子マネー、現金、商品券等に対応。決済システムは、「PastelPort」、伝票保管サービスは「CAFIS伝票保管サービス」と、NTTデータの協力を得て構築している。また、JR東日本メカトロニクス、三菱UFJニコスと共同で開発した、クラウド型マルチ決済システム「J-Mups(ジェイマップス)」のPOS接続ソフトウェアも発表している。
POSシステムについては、プラグラムが展開する「スマレジ」とも連携するという。なお、NCR Executive Forum2013では、従来のiPhoneやiPod touchに加え、iPadに対応したシステムを参考展示した。最近では、数多くのスマートフォン決済ソリューションが登場しているが、順次対応を行っていくそうだ。ただし、イヤフォンジャックタイプについては、「セキュリティ上の不安があるため、当面の採用は考えていない」(池田氏)ということだ。
そのほか、スマートフォンを活用した「モバイルセルフチェックアウト(Mobile SCO)」やKIOSK端末を活用したeコマース・パッケージアプリケーション「エンドレス・アイル」などを紹介した。