2014年1月29日17:40
凸版印刷は、非接触ICクレジットや電子マネー、会員証などの機能をNFC対応スマートフォンに発行するサービス「TOPPAN SP-TSM(トッパン エスピー・ティーエスエム)」を提供しているが、同サービスを活用した非接触ICクレジット発行の商用サービスを、2014年1月下旬から本格的に開始すると発表した。同社ではオリエントコーポレーション(オリコ)の「Orico Mobile Visa payWave(オリコモバイル Visa ペイウェーブ)」に2013年12月に採用され、運用を開始した。NFC対応スマートフォン向け非接触ICクレジット発行の商用サービスは、日本初となる。
今回開始する商用サービスは、NFC対応スマートフォンの電話番号を特定する固有ID番号が入ったICカード(UICC)内へ、クレジットカード会社に代わって、ネットワークを通じてクレジットデータを配信・管理するサービスとなる。具体的には、クレジットカード会社から受け取ったデータを元に凸版印刷がICデータを生成。非接触ICクレジット発行データに加工し、NFC対応スマートフォンのUICCに、ネットワークを通じて書き込みを行う。生活者は、専用のアプリケーションをNFCスマートフォンにインストールすることにより、NFC対応スマートフォンをかざすだけで決済を行える。
今回採用された「Orico Mobile Visa payWave」では、同非接触ICクレジットの発行はもちろん、専用のユーザインターフェース(UI)アプリケーションの開発も行った。
凸版印刷は今後、非接触IC決済サービスだけでなく、クレジットカード会社のカード会員に対し、クーポンなど優待情報の配信や、GPS機能を組み合わせた加盟店への送客などを提供していく。また、流通業界などに向け、NFCテクノロジーを活用したプロモーションやソーシャルネットワークサービスをトータルで提供するという。同社では、2018年までに関連サービスを含め100億円の売上を目指すという。