2015年5月11日15:30
econtext Asia Limited傘下のベリトランスは、2013年より提供しているスマートフォン決済サービス「VeriTrans mPOS(ベリトランス エムポス)」において、ICカードの国際標準規格である「EMV」および国内モバイルPOS業界で初めて非接触決済サービス「MasterCard PayPass/Visa payWave」に準拠し、非接触IC決済も可能なmPOS端末を2015年8月より提供開始すると発表した。接触ICカードの認証は「Chip&PIN」に対応している。
今回、「EMV」およびNFCに準拠したPayPass/payWave方式に対応したmPOS端末の提供により、従来のスワイプによるカード読取りに加え、PayPass/payWave搭載カードの場合、カードをかざすのみで決済完了が可能になる。これまでPayPass/payWave対応端末は据え置きが中心だったが、「VeriTrans mPOS」は安価かつ導入負荷をかけずに端末を利用可能としている。
EMVは、クレジットカードの不正利用防止のために、本人確認に4桁のPINを採用するなどの対策を講じたICカードの国際標準統一規格で、米国では国際ブランド各社が2017年に全クレジットカードのEMV化対応完了を宣言するなど、全世界で普及が進んでいる。普及が遅れていた日本でも、2014年7月に経済産業省が発表した「クレジットカード決済の健全な発展に向けた研究会 中間報告書」でキャッシュレス化を推進する社会インフラとして、2020年のクレジットカード100%EMV化推進が掲げられており、EMV搭載したクレジットカード保有者の数は今後急増することが見込まれる。
また、PayPass/payWaveは、すでに台湾・韓国・シンガポールなどのアジア圏では交通機関や店舗での非接触ICでの支払いが利用できる。米・アップルが昨年発表した「Apple Pay」はPayPass/payWave対応した決済端末で支払いが可能だ。政府が推進するインバウンド施策により訪日外国人が増加する中、PayPass/ payWaveでの支払いニーズは高まっていくとベリトランスでは期待している。
なお、econtext ASIAグループでは、2013年8月より「VeriTrans mPOS」を展開している。また、創業時より国内最高水準のセキュリティ環境を構築・運営しているそうだ。
なお、「VeriTrans mPOS」は、専用のスマートフォンアプリとカードリーダーを組み合わせることで、事業者が手持ちのスマートフォンを活用して店頭でのクレジットカード決済に対応できるようになるリアル店舗向け決済サービスとなる。
同サービスは導入企業の自社ブランドとしてOEM提供が可能で、NTT西日本が2014年1月より展開する「フレッツ・スマートペイ」やカカクコムが2014年6月より食べログ加盟店向けに提供する「食べログPay」に導入されている。