2015年7月27日7:00
ヤフーは、2015年6月26日~9月4日まで、民間サービスを活用した地域活性化の事例や意見交換の場として、全国6カ所において「地域活性化フォーラム2015」を開催している。
同フォーラムは自治体職員限定のイベントとなり、ビザ・ワールドワイドジャパン(Visa)とさとふるが協賛している。2015年7月24日には、2015年の3会場目となる、福岡での開催がグランドハイアット福岡で行われた。
福岡開催では基調講演として福岡県福岡市 総務企画局企画調整部 部長(国家戦略特区等担当)袴着 賢治氏が登壇。福岡市の「グローバル創業・雇用創出特区」と地方創生の取組みについて講演が行われた。また、他の地域から福岡に移住したスマートデザインアソシエーション代表・プロデューサーの須賀大介さん、二角形の片岡彩子さんが登場し、それぞれの取り組みや福岡の魅力を紹介。また、袴着氏とのトークセッションも行われた。
続けて、「2020年に向けた地方公共団体の決済の電子化と行政の効率化へのご提案」と題し、ビザ・ワールドワイドが講演。まず、日本再興戦略において政府が推進するキャッシュレス化施策など、国内のカード決済の現状について、ガバメントソリューションズ アナリスト 野田由比子氏が紹介。
次に、拡大するふるさと納税の支払いや公金・税金のカード決済のメリット、自動車税や市町村税を導入した自治体による具体的な事例について、マーチャント セールス&ソリューションズ マネージャー 横地舞氏が説明した。
同社講演の最後は、給付の効率化・不正受給の防止に役立つ政府向けプリペイドカードについて、コアプロダクト プリペイドプロダクト ディレクター 金子匡氏が海外の事例も含めて、Visa商品のメリットを語った。
続いて登壇したさとふるは、ふるさと納税ポータルサイトの企画・運営、決済も含めた自治体業務の代行、地域活性化事業の企画・運営を行っている。同フォーラムでは、取締役 高松俊和氏が、先行してふるさと納税を導入している自治体の取り組み、ヤフーとの連携等について、紹介した。
主催者のヤフーは、執行役員 社長室長 別所 直哉氏が講演。ヤフーでは、ITを活用して地域の課題を解決し地域活性化を支援している。別所氏は、公金決済・官公庁オークション、災害対策、クラウドサービス、広告などの取り組み事例について説明した。
最後のセッションは、TBSの限界集落ドラマ「ナポレオンの村」の主人公、浅井栄治(唐沢寿明さん主演)のモデルとなった石川県羽咋市教育委員会 文化財室 室長 高野 誠鮮氏が務めた。高野氏は、過疎高齢化した中山間地域の農村集落を復活させ、農家自ら会社経営によって自活自立する「賑やかな過疎集落」が出来るまでに行ったこと、実際に起ったことについて紹介した。
なお、ヤフーと子会社のワイジェイカードは、7月24日に、両社が共同展開している「Yahoo! JAPANカード」利用者に対して手数料率を優遇する新たな学資クレジットの取り扱いを8月中旬より開始すると発表した。
「Yahoo! JAPANカード」ユーザーであり、同カードでの請求金額合計が月額2万円以上の場合、翌月の学資クレジット手数料率を通常3.9%から1.5%に優遇する。同商品は、まずワイジェイカード本社所在地である福岡市の専門学校、学校法人麻生塾(麻生専門学校グループ)、学校法人九州安達学園で取り扱いを開始。将来的には全国の大学、専門学校等への展開を予定しているそうだ。
「地域活性化フォーラム」はすでに札幌と大阪でも開催された。残りの3会場では、8月21日に仙台、8月28日に広島、9月4日に東京での開催が予定されている。