2016年3月10日11:45
日本ユニシスと大日本印刷(DNP)は、「国際ブランドデビット」の導入・運用に必要な取引処理、会員管理、勘定系システムとの連携、夜間サービス代行などの機能を提供する「国際ブランドデビット 決済サービス」の提供を開始すると発表した。両社は国際ブランドの電子決済サービス分野で協業しており、前払い(プリペイド)方式の「国際ブランドプリペイド」に続いて、即時払い方式の「国際ブランドデビット」についても、ワンストップでトータルなサービスを提供する方針だ。
同サービスは、取引処理、会員管理、勘定系システムとの連携、夜間サービス代行、会員向けWebサイトの構築・運用といった基本機能をクラウドサービスで提供する。金融機関は、自社でシステムを開発する場合に比べて、低コスト・短納期で国際ブランドデビットのサービスを導入することが可能だ。
また日本ユニシスとDNPは、システムの構築・運用に加えて、ICカードの製造・発行、オンラインショッピングでカードを利用するための認証サービスなどを組み合わせて提供し、金融機関の業務負荷軽減に貢献するという。
なお、日本ユニシスが提供する「次世代オープン勘定系システム『BankVision』」を利用している金融機関は、勘定系システムとのインターフェースの共通化、勘定系システムへの専用線接続などによって、従来の費用を軽減することも可能だ。
導入事例として、北國銀行は、Visaブランドデビットに非接触IC決済サービスのVisa payWave機能を追加した「北國Visaデビットカード」の発行を4月1日から開始する。同カードは、国内外のインターネットを含む3,800 万店以上のVisa加盟店での買い物に24時間365日利用でき、利用代金は即時に、カード登録された北國銀行の普通預金口座から決済される。今後、キャッシュカードとの一体型カードの発行も予定しているそうだ。
なお、同サービスは、PCI DSSに準拠した高セキュリティな環境で運用されるという。
日本ユニシスとDNPは、国際ブランドデビットに関連する業務のBPO(Business Process Outsourcing)やマーケティング支援などのサービスを拡充していく。また、国際ブランドデビットの各種サービスのほか、ICカードの製造・発行、認証サービス、勘定系システムなどを提供していくという。両社は、金融機関などに国際ブランドデビットの各種サービスを提供し、2019年までの4年間累計で40億円の売上を目指す。