2017年9月4日20:50
大日本印刷(DNP)は、銀行の窓口にて、申し込み手続き後即時に、国際ブランドデビット機能の付いたICキャッシュカードを発行できる即時発行機を開発したと発表した。
DNPは、ICキャッシュカード即時発行サービスを2004年から提供しており、これまでに約3,200台の発行機が採用されている。従来、キャッシュカードを銀行等の窓口で申し込む場合の多くは、カードを別の場所で発行し生活者の自宅に郵送するのに1週間程度かかるが、即時発行サービスの導入によって、窓口にて約3分で新規発行や紛失・破損等による再発行が可能となったそうだ。郵送費用なども削減できるため、即時発行サービスへの金融機関の需要は年々高まっている。今回DNPは、国際ブランドデビットカードの需要拡大に合わせ、国際ブランドデビットの発行機能を追加したICキャッシュカード即時発行機を開発した。
同発行機では、国際ブランドデビット決済機能付きキャッシュカードに必要な磁気ストライプ(カード表面2本/裏面1本)のデータ書き込みが可能となった。また、国際ブランドの非接触IC決済サービスに加え、FeliCa等の非接触電子マネー機能を持ったカードも発行できる。
さらに、即時発行機内部にある発行前のカード盗難防止のため、発行機の電源OFF時にカバーを開閉できないようロックする機能を追加した。
また、万が一、データ書き込み時にエラーとなった場合でも、そのカードが不正利用されないよう、磁気ストライプ情報を消去する機能を追加したという。
そのほか、オプションとして、枚数の自動カウント機能を用意。カードは重要物の扱いとなるため、銀行員が定期的に枚数を確認する必要があるが、同業務の効率化と管理精度向上のため、即時発行機にセンサーを搭載することで、内部にあるカードの枚数を自動でカウントできるそうだ。
DNPは今後、銀行や流通系クレジット業界などに向けて、国際ブランドデビット機能付きICキャッシュカードや流通系クレジットカードの即時発行サービスを提供し、2020年度までに50億円の売上を目指す。