2017年12月26日9:53
日本でも目にする機会が増えたオレンジ色の端末の強みとは?
中国のPOSベンダーの商米科技(SUNMI)は、世界各国でAlipayやWeChat Payといったモバイル決済サービスに対応した決済端末「SUNMI V1」を提供しており、日本でも端末を目にする機会が増えている。同社では、EMVの接触/非接触、磁気、QR決済に一台で対応する「SUNMI P1」のデモを「TRUSTECH2017」で実施した。
世界中で広がりをみせるQR決済に対応
Androidベースでプリンタも搭載
SUNMI V1は、AlipayやWeChat Pay、ビットコイン、LINE Payなど、世界中で広がりを見せるQR決済に対応したモバイル決済端末だ。特に、アジアの企業が展開するQR決済に対応した端末としての利用が進んでいるという。
Androidベースの端末となり、端末にはプリンタも搭載。従来のクレジットカードの決済端末に比べ、低コストで端末の設置が可能である点も売りとしている。
O2O(Online to Offline)としての活用が可能な点も特徴となり、5.5インチのタッチスクリーンの液晶ディスプレイを利用して、YouTubeなどで動画を流すこともできる。
EMVの接触/非接触、磁気、QR決済に一台で対応可能
カメラ機能も搭載
また、新たに提供する「SUNMI P1」は、EMVの接触/非接触、磁気、QR決済に一台で対応可能だ。同端末により、クレジットカードや銀聯、Apple PayやAndroid Payといった決済とQR決済を一台で行うことができるため、店舗の利便性を高め、端末の設置スペースを減らすことが可能だ。
現在、端末の提供に向け、PCI PTS5.x、EMV Level1の認証を取得中となっている。さらに、SUNMI P1には、カメラの機能も搭載されている。
ヨーロッパ、東アジア、東南アジア、中近東などに端末を提供
フランス・パリにもオフィスを開設へ
SUNMI インターナショナル・セールス・マネージャー Nicolas Guiol(林沖)氏によると、「ヨーロッパ、東アジア、東南アジア、中近東などであり、WeChat PayとAlipayが展開されている90%の地域では端末を提供しています。中国人のツーリストがあるところはどんどん広がっていますね。たとえば、日本やシンガポールなどにパートナーがおり、そちらから提供されています」と説明する。欧州でも中国人向けのモバイル決済サービスは、オランダ、英国、フランス、ドイツなどへ広がっているそうだ。
SUNMIでは、海外での展開として、「インドはスタートしていますが、今後フランス・パリにオフィスをオープンする予定です」と語ってくれた。
取材は2017年11月28日~11月30日までフランス・カンヌで開催された「TRUSTECH(トラステック)2017」において。