2019年6月10日14:00
エントラスト・データカードは、このほど「nCipher Security」の買収を完了したと発表した。nCipher Securityは、タレス(Thales)の汎用ハードウエア・セキュリティー・モジュール(HSM)事業部門となる。
汎用HSM市場は、データおよびアプリケーションのセキュリティー強化に対する世界的需要、暗号利用の増加、そしてEU一般データ保護規則(GDPR)や電子本人確認・認証・トラストサービス(eIDAS)規制など、個人情報保護規制によって後押しされ、急成長しているそうだ。HSMは最高レベルの暗号セキュリティーを提供できるため、クラウド・サービス、モノのインターネット(IoT)機器、その他のデジタル・イニシアチブにおけるネットワークやサイバーセキュリティーのリスクを最小化するために導入されている。
汎用HSMは、エントラスト・データカードのソリューションにおける中核的要素であり、同社の公開鍵インフラ(PKI)とセキュア・ソケット・レイヤー(SSL)のセキュリティ・インフラを支える役割を果たしている。エントラスト・データカードは、nCipherソリューションを自社のオンプレミスPKIとマネージドPKI、そしてIoT機器のクレデンシャル・認証・ライフサイクル管理と共に提供する。
なお、nCipherの従業員300人以上が、エントラスト・データカードのチームに加わった。nCipher Securityは今後もフロリダ州サンライズを拠点とし、英国ケンブリッジのサイバーセキュリティ開発センターと香港の営業サポート・センターを維持する。