2020年2月17日8:00
NTTドコモが2020年1月23日と24日に開催したプライベートイベント「DOCOMO Open House 2020」では、共通ポイントサービス「dポイント」に関連した展示も行われた。同社では、dポイントが海外で利用できることに加え、共通ポイント/マルチポイントの「連合ロイヤリティプログラム」である「HAPPY GO」(台湾)、「L.POINT」(韓国)とも連携している。
台湾の「HAPPY GO」、韓国の「L.POINT」と連携
NTTドコモでは、2017年6月28日からグアム、2018年10月15日からニューヨーク、同12月7日からハワイでdポイントが貯まる、使えるサービスを開始している。2019年12月1日時点で、3エリア、101店舗でdポイントが利用可能だ。利用店舗できる店舗は決して多くはないものの、「日本人を送客できることもあり、導入店舗からは喜ばれています」とNTTドコモの担当者は説明する。NTTドコモでは、海外の店舗オリジナルのキャンペーンも実施。たとえば、64社78店舗で利用できるハワイ、6社12店舗で利用できるグアムでは、「たまる!つかえる!ハワイ&グアム dポイントめぐりキャンペーン!」を実施中だ。
また、貯まったポイントは1ポイント=1セント換算で、為替によっては国内で利用するよりもお得に利用できる。さらに、海外の12カ国・地域の利用者もdポイントクラブ会員の登録が可能となった。海外からの観光客は、訪日時にdポイントが利用でき、Wi-Fiやクーポンといった特典も提供される。
また、台湾最大級の共通ポイントサービス「HAPPY GO」、韓国・ロッテグループのマルチポイント「L.POINT」と連携しており、相互交換を行っている。各社のアプリ内でdポイントを表示する、もしくは配布したカードでサービスを利用可能だ。すでにアプリは約5万人が利用しており、日本専用のバーコードを表示してサービスを利用可能だ。また、訪日外国人にカードを発行しており、すでに5万枚が利用されているという。
世界の連合ロイヤリティプログラムの状況は?
なお、「HAPPY GO」は日本のTポイント・ジャパンとも連携している。また、ロイヤリティマーケティングの「Ponta」も台湾の「得易Ponta」対象提携店舗でポイントが貯まるサービスを実施している。日本では数多くの共通ポイントがしのぎを削っているが、イギリスのFinacord が2015年にリサーチしたデータによると、主要な235の連合ロイヤルティプログラムは世界中で約20億7,000万人(世界人口の28%)の会員を擁しているという。
TIプランニング発行のレポート「ポイントカード・ロイヤリティマーケティング市場要覧」によると、1988年にイギリスのマーケティング会社がブリティシュエアーラインとタイアップし、航空会社のFFP(フリークエントフライヤーズプログラム)と同様に無料航空券の特典を全面に出し、イギリスの各業界のトップブランド企業を募ってスタートしたAir Milesを皮切りに、マルチポイント(共通ポイント)は40年の歴史を有しているそうだ。海外のプログラムとして、カナダのAir MilesやドイツのPay Back、韓国OKキャシュバックなどの共通ブランドの連合ロイヤルティプログラムと多くのプログラムパートナーを有する航空会社のFFP(Frequent Flyers Program)やホテルチェーンのFSP (Frequent Stayers Program)などのような単独ブランドの連合ロイヤルティプログラムある。
日本のTポイントや楽天スーパーポイントなどと同様に、カナダのAeroplanや韓国のOKキャシュバッグといったプログラムは、もともとは単独ブランドの連合ロイヤルティプログラムがスピン・オフまたはスピン・アウトして生まれたそうだ。