2020年5月15日8:20
GMOインターネットグループの決済処理事業者であるGMOペイメントゲートウェイ(GMO-PG)は、 BtoB EC(企業間電子商取引)事業者の成長を多角的に支援するべく、 売掛債権買い取りにより売掛金を早期資金化する「GMO BtoB早払い」を提供している。同サービスの展開について、GMO-PGに説明してもらった。
BtoB EC事業者の資金需要に対して柔軟にスピーディーに対応
――まずは貴社のこれまでのBtoB EC市場での事業展開につきましてお聞かせください。
GMOペイメントゲートウェイ(以下、GMO-PG):BtoB EC事業者様に対して、総合決済サービス「PGマルチペイメントサービス」の提供、BtoB用ショッピングカートとの提携を通じた決済サービスの展開、BtoB EC取引に最適な決済手段をまとめた「BtoB EC向け決済パッケージ」の提供を行っています。
2018年5月より、BtoB EC事業者支援の一環として、GMO-PGの決済サービスをご利用のBtoB EC事業者様を中心に、売掛債権買い取りにより売掛金を早期資金化する「GMO BtoB早払い」と、売掛金の未回収を保証する「GMO BtoB売掛保証」を提供しています。
――貴社が売掛金を早期資金化するサービスを提供する理由についてお聞かせください。
GMO-PG:弊社では、決済サービスをご利用のBtoB EC事業者様に対して、集客や資金繰りなど課題解決や成長支援となるサービスを提供しております。資金繰り面では、トランザクションレンディングに加えて、BtoB EC事業者様においてマーケットニーズに即座に応える際に生じる、広告や仕入などの資金需要に対して、柔軟にスピーディーにお応えできるよう、売掛金を早期資金化する「GMO BtoB早払い」を提供しています。
決済や金融事業で培ったノウハウで与信に生かす
――BtoB EC事業者の売掛債権を貴社が買い取る際、リスクの見極めはどのようにされているのでしょうか? また、銀行などに比べての手続きのスピード、審査の特徴はございますか。
GMO-PG:これまでの決済代行事業や金融関連事業等で培ったノウハウを活かして与信を行っています。
「GMO BtoB早払い」では、弊社所定の審査の際に、資金繰り表や事業計画書の提出が不要、保証人・担保が原則不要であるため、申し込みから最短2営業日(※)後に入金可能です。
(※)利用審査が完了している場合は最短2営業日後に入金。利用審査の結果は最短2営業日後の回答。
――現状、サービスを利用する企業はGMO-PG様の決済サービスを利用されている法人が多いのでしょうか? また、現状の導入者数、導入企業の規模についてお聞かせください。
GMO-PG:具体的な内訳は非開示とさせていただきますが、弊社決済サービスをご利用のBtoB EC事業者様にも、ご利用されていない事業者様にも利用できる構成としております。また、導入者数につきましては、非開示とさせていただきますが、中小規模の企業様から比較的規模の大きな中堅企業様までご利用いただいております。
ラクーンと「Paid早期払い」を共同で構築
――貴社のBtoB早払いをベースに後払いサービス「Paid(ペイド)」を提供するラクーンフィナンシャルと連携されましたね。
GMO-PG:Paid加盟企業に対する売掛金の入金サイクルを改善したいと考えていたラクーンフィナンシャル様と、BtoB EC事業者様の成長を多角的に支援したい弊社の方針が合致したため連携し、「GMO BtoB早払い」をベースに、Paid加盟企業向けの早期資金化サービス「Paid早期払い」を共同で構築いたしました。
――「GMO BtoB早払い」で受注段階での売掛債権も買い取るオプションサービスの提供も追加されました。
GMO-PG:通常の「GMO BtoB早払い」での資金化タイミングである請求時よりも早い段階で売掛金を資金化することで、BtoB EC事業者様の社内のキャッシュフローや資金繰りなど、自社の資金需要に合わせた柔軟でスピーディーな資金調達を支援するためです。
インフォマートの「BtoBプラットフォーム 請求書」と連携
――インフォマートと「電子請求書早払い」を開始されましたが、ニーズはあるのでしょうか?
GMO-PG:「GMO BtoB早払い」は請求行為を前提としたサービスのため、インフォマート様の請求書電子化サービスである「BtoBプラットフォーム 請求書」と連携することで、事業者様に利便性良くご利用いただくことが可能となります。
新たな機動性の高い調達手段として関心高まる
――新型コロナウィルスで市場が大変な状況の中、BtoB早払いのニーズは高まっておりますでしょうか? また、今後は市場で注目が高まるBtoCの早払いサービス等は検討されておりますか。
GMO-PG:新たな機動性の高い調達手段として、関心は高まっていると思います。また、現時点では、BtoC分野で提供すべきと考えるサービスはございません。