共通ポイント「Ponta」、KDDIとの提携で会員基盤が大幅に拡大して利便性が向上

2020年7月3日8:00

ロイヤリティマーケティングが運営する共通ポイント「Ponta」は、2020年5月21日から、KDDIのポイントサービスをau WALLET ポイントから「Pontaポイント」へ変更したことで、国内最大級の会員基盤となった。ロイヤリティマーケティングにサービスの現状について説明してもらった。

「Pontaカード」

資本業務提携したKDDIと提携社を協働開拓
KDDIとの提携で会員の利便性が大幅アップ

――Pontaは10周年をお迎えになられましたが、これまでPontaを展開されてきて消費者への浸透の成果からご説明ください。
ロイヤリティマーケティング(以下、LM):2010年3月のサービス開始以降、多くの提携社そして会員の方にご利用いただき、現在提携社数130社・会員数9,000万人超の共通ポイントサービスとなりました。

2010年

 

3月

共通ポイントサービス「Ponta(ポンタ)」サービス開始
 (会員数は2,007万人、提携企業17社)

2011年

 

2月

Ponta会員数が3,000万人を突破。提携企業は31社に増加

2012年

 

2月

Ponta会員数が4,000万人を突破。提携企業は47社に増加

11月

Ponta会員数が5,000万人を突破。提携企業は56社に増加

2014年

 

1月

Ponta会員数が6,000万人を突破。提携企業は70社に増加

4月

株式会社リクルートホールディングス(現:株式会社リクルート)との資本業務提携を発表

11月

日本航空株式会社との資本業務提携を発表

2015年

 

5月

Ponta会員数が7,000万人を突破。提携企業は78社に増加

2017年

 

1月

Ponta会員数が8,000万人を突破。提携企業は104社に増加

10月

株式会社三菱東京UFJ銀行(現:株式会社三菱UFJ銀行)との資本業務提携を発表

2019年

 

3月

Ponta会員数が9,000万人を突破。提携企業は124社に増加

12月

KDDI株式会社と資本業務提携を発表

12月

SDGsプロジェクト「Green Ponta Project」を開始

2020年

 

3月

Pontaサービス10周年

――現状の加盟店開拓のフェーズについてはいかがでしょうか?
LM:ポイントサービスを利便性高くご利用いただけるよう、日常的に利用頻度の高い食品スーパー、ドラッグストア、ホームセンター、外食、家電の分野を中心に、引き続き提携社の獲得に注力。資本業務提携したKDDI社と、協働開拓を行い、Ponta提携社そしてau PAY加盟店の拡大を図っています(企業規模ではなく、会員の日常生活に密着した店舗・サービスを中心に開拓することを行っています)。

――KDDIと連携することで、会員拡大のメリットについてお聞かせください。
LM:au WALLETポイントがPontaに統一され、通信(auスマートフォンなどの利用料金)やキャッシュレス決済(au PAY)など、Pontaサービスにとって新たな領域の提携サービスが拡大しました。特に、auキャリアをご利用の方にとって、携帯電話・スマートフォンの利用料金でたまるポイントがPontaとなることで、Pontaの利用機会が高まり、活性化のメリットがあると考えています。

――「au PAY」を含めたKDDIの加盟店が広がることで、Ponta利用にどの程度プラスとなるのでしょうか?
LM:ポイントをためる面では、auスマートフォン・携帯電話やクレジットカード「au PAY カード」、スマホ決済サービス「au PAY」など、「Pontaポイント」がたまるシーンが拡大しました。

ポイントを使う面では、スマホ決済・ポイント利用が可能な190万カ所で利用できます。そしてau PAY プリペイドカードにチャージすることでMastercard加盟店でも利用可能になります。au PAYを介することで、Ponta提携店舗のみでなく、au PAY加盟店にポイントの使い道が拡大することは、Ponta会員の利便性にプラスにつながります。

ポイントサービスは、ポイントをためて、つかっていただくことで、会員の方々に便利・おトクを感じていただけます。この体験がサービスの魅力につながるため、ためる・つかうの循環が回ることが大切だと捉えています。

ポイントサービスを利便性高くご利用いただけるよう、日常的に利用頻度の高い食品スーパー、ドラックストア、外食など、提携店開拓を進めています。年々、提携社も増え、直近ではKDDIとの提携もあり、会員の方により一層ご利用いただけるよう、引き続きサービス提供してまいります。

「Pontaアプリ(公式)」のダウンロード数は500万
アクセンチュアとデータを活用した事業支援で協業

――モバイルでのPonta利用も可能ですが、モバイルの利用比率はどこまで高まっているのでしょうか?
LM:「Pontaアプリ(公式)」のダウンロード数は500万となり、MAU(マンスリーアクティブユーザー)は毎月伸びています。また、デジタルPontaカードを提示できるアプリは、現在「Pontaアプリ(公式)」「au PAY」「LINE」「タカシマヤアプリ」「MUFG Wallet」「Apple Pay(非接触型)」となっております。お客様が使いやすいツールを選べるよう、デジタルPontaカードの機能を様々なタッチポイントで提供しています。

「Pontaアプリ(公式)」

――Pontaのデータをマーケティングに活用する取り組みの現状についてお聞かせください。
LM:9,000万を超える会員の実利用データ分析と共通ポイント事業ノウハウで、顧客企業の課題解決に向けて伴走し、マーケティング支援を行っています。

2019年、アクセンチュアとデータを活用した事業支援について協業し、分析専門子会社(株式会社ビヨンド・ザ・データ)をデータ分析の中核組織として再編しました。Pontaの会員基盤とアクセンチュアのコンサルティングノウハウ、アナリティクスや人工知能(AI)の知見をかけ合わせたデータ主導の戦略立案や実行を推進し、データ分析を強化しています。

またスタートアップのスマートドライブと組み、車の移動データとPontaの実利用データを掛け合わせた実証実験を開始しました。

――スマートドライブと行われているMaaSでの実証実験について詳しくお聞かせください。
LM:移動データの取得システムや知見を持つスマートドライブ社と組むことで、Ponta利用前のタッチポイントを押さえ、ユーザーの行動・動機とPonta提携店舗やその周辺の利用状況を掛け合わせた分析を行い、新たな事業・サービスの創出を目指しています。

2020年5月より、移動データの利活用について同意いただいた会員にモニターとなっていただき、約2カ月間の実証実験を行っています。現在データの収集を行い、今後成果をみていく段階ですが、本実証実験に関するプレスリリースや記事をみた企業からお問い合わせをいただいており、MaaS領域への期待を感じています。

キャラクター「ポンタ」は高い認知度を誇る
「StockPoint for CONNECT」で1株単位で株式に交換可能

――「Ponta×KUMAMON cafe(ポンタ×くまモンカフェ)」、バファローズとの連携等、“楽しい”という取り組みを行われていますが、その成果につきまして。また、キャラクターポンタの人気や認知度はどの程度まで高まっていますでしょうか?
LM:2010年のPontaサービス開始時から、キャラクター「ポンタ」を提携社の店頭露出やプロモーションに活用いただいた結果、認知度(86.6%:当社自主調査2019年2月実施)の高いキャラクターに成長しています。Ponta×KUMAMON cafeでは、ご自身のポンタのぬいぐるみを持参されて食事を楽しむ方や、複数回お越しの方もいらっしゃいました。また、お客様に愛着をもっていただいていると感じた例では、京都高島屋で開催したポンタのコラボイベントに、近隣の方のみならず、鹿児島からもお客様が来店されたことです。

2020年夏には、ブラウザ向け位置情報系まちづくりゲーム「Ponta Friends – Secret of HESO -(ポンタフレンズ – シークレットオブヘソ)」の配信を予定しております。ゲーム事前登録者数は、受付開始から約2カ月で6.5万人(2020年6月20日時点)を突破しました。「Ponta」のコンセプトである「便利・おトク・楽しい」における「楽しい」サービスを発展すべく、「ポンタ」キャラクターIPを活用して新たな「楽しい」価値を創造。これにより、キャラクターを通じて生活者とのつながりを強化し、心理的価値を醸成することで、ポイントという経済的価値に留まらず、新しいファンの獲得につなげていきたいと考えております。

――ポイントの疑似投資での活用をスタートされましたが、会員の評判についてご説明ください。
LM:2019年6月に発表したアンケート調査で、「少額のポイント数で投資体験ができる」が76.5%、「ポイントだから安心して投資体験ができる」が60.0%という利用者の反応を得ています。

ポイント運用をはじめた理由については、「投資に興味があるが、お金でやるのは不安だから」が投資経験者は17.7%、投資未経験者は49.3%という差がありました。ポイントを「ためる」「つかう」だけではない、ポイントならではの新たな体験価値の提供につながっているのではないかと感じています。

2020年7月1日より、「Pontaポイント運用」は「StockPoint for CONNECT」にサービス移行します。対象銘柄が約100に拡大、1株単位で実際の株式として交換できるようになりました。より一層、ポイントでの疑似投資を楽しんでいただきたいと思います。

社会貢献や地域貢献活動に取り組む
LMはマーケティング事業に特化

――Pontaを活用した社会貢献や地域貢献についてはいかがでしょうか?
LM:社会貢献、地位貢献の活動は以下の通りです。
<社会貢献>
・ポイント寄付
50Pontaポイントから、ためたポイントを会員が選んだ支援先に寄付する活動を行っています。
・SDGsプロジェクト「Green Ponta Project」
2019年12月に9,000万人以上の会員を有するPontaの基盤を活用し、Ponta提携社やSDGsに取り組む企業と、Ponta会員をつなぎ、活動の輪を広げる取り組みを通じてSDGs達成に貢献するという想いで、「Green Ponta Project」を立ち上げました。「ムダのないシアワセな社会へ」をビジョンに、誰もが参加できる活動として、3つのYour Choiceを軸に取り組みを行っています。
① ムダをなくす活動 ②サステナブルな参加 ③人と地球を継承する活動
Pontaポイントをつかって交換できるマイアイテムやサステナブルグッズと交換できます。
また、SDGsに取り組む多くの企業と共同で活動全体の幅を広げていくことで、生活者が共感し参加できるSDGsの選択肢が広がり、多くの人に参加してもらえる取り組みを提供してまいります。

<地域貢献>
・同一エリアで提携社の相互送客キャンペーンといった形で、地域内で提携店舗の利用を促進する施策を行っています。

――最後に、今後の目標についてお聞かせください。
LM:提携社の開拓におきましてKDDIと連携し、引き続き消費者の日常生活に近い商品やサービスを扱う企業との提携を進めてまいります。これにより、会員にとって魅力的なサービスを提供し、利便性を高めていきます。

また、自社で小売を持たず、共通ポイント事業、マーケティング事業に特化し、顧客企業のマーケティングを支援することで、企業理念である「無駄のない消費社会構築に貢献する」ことを目指してまいります。

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