2012年9月26日10:56
ミック経済研究所は、国内におけるポイント管理システム全体の市場規模の予測を発表した。
同社では、国内においてポイント管理システムを提供している企業を対象に調査を実施。これによるとポイント管理システム市場規模は、2011年度で18,300百万円となった。
ポイント管理システムは、すでに普及しており珍しいものではない。しかし日本の国内経済が今後大きな伸びを示すとは考えづらいなかで、従来よりも効果的な集客や囲い込み施策が重要視されるようになってきている。その1つがポイントサービスで、今回調査したポイント管理システム市場は、2012年度で前年度比108.2%の19,800百万円、2013年度は前年度比110.1%で21,800百万円が予測され好調な伸びが続くと予測している。
成長の主な要因として①複数ブランドや事業のポイント共通化・統合化、②ECと実店舗のポイント共通化・統合、③大型商業施設開業と施設内共通ポイントの開始、④ポイントに紐づく顧客(会員)情報の活用ニーズの高まりなどが挙げられる。
これらに加え、現在議論が重ねられているIFRS(国際会計基準)は、最短で2017年3月期以降に上場企業への適用が検討されている。IFRSは、未使用ポイントを負債として計上し、いままで売上に計上していた金額が減少する。この会計上の大きな変更に伴って、ポイントサービスをやめるか、ポイントサービスの仕組みを大きく変えるといった選択を迫られる企業ができており、すぐではないものの2016年度、2017年度頃を目処にシステムの見直しを図る上場企業が増えると同社では予測する。
こういった要因を背景に2013年度から2017年度まで好調に二桁伸びが続き、平均成長率11.0%で推移し。2017年度には33,300百万円と2011年度比で約1.8倍まで市場が拡大すると予測している。