2014年12月3日20:07
富士通研究所は、IDカードやウェアラブル機器、金属部品など電波の制限を受けていた素材に装着して利用可能な小型薄型のRFIDタグを開発したと発表した。富士通研究所は2015年度の実用化を目指す。
これまで、電波を飛ばしにくくする性質を持つ金属や身に着けるIDカードにRFIDタグを実装し、例えば2メートルの通信距離を確保する場合、電波の波長の制約から75ミリメートル以上の長さにするか、5mm程度の厚さが必要で、小型と薄型の両立が困難だったという。
今回、RFIDタグを薄い樹脂に巻きつけてループ状にする新たな構造で電波を放射する技術を開発し、さまざまな対象に取り付け可能で、長さ30mm、厚さ0.5mmの世界最小の薄型RFIDタグを実現したという。
同技術により、機械部品の管理や、身に着けたIDカードによる入退室管理など、さまざまな場面におけるRFIDの利用が可能となるそうだ。