2015年10月13日12:50
大日本印刷(DNP)は、スマートフォンで個人番号(マイナンバー)の通知カードや個人番号カードを撮影するだけでマイナンバーを勤務先や金融機関などに申告できる「DNPマイナンバーWEB収集サービス」を開発したと発表した。企業の従業員や顧客などのマイナンバーの収集を代行するBPO(Business Process Outsourcing)サービスの一環として、2016年1月に提供を開始するという。DNPは、DNPマイナンバーWEB収集サービスにより、2017年度までの3年間累計で3億円の売上を目指す。
DNPマイナンバーWEB収集サービスは、企業から従業員または顧客のデータを預かり、DNPのBPOセンターで、申告書と、マイナンバー収集の趣旨を説明するチラシ、申告方法や注意事項などを記載した書類を同封し、各従業員・顧客に発送する。従業員または顧客は、申告書に表示されている二次元コードをスマートフォンで読み取り、自分専用の申告画面にアクセスする。規約に同意し、生年月日で本人確認を行ったあと、スマートフォンのカメラで通知カードまたは個人番号カードと、運転免許証やパスポートなどの本人確認書類を撮影することで申告が完了する。
企業のウェブサイトで、口座開設などの手続きの一環でマイナンバーを申告する場合は、二次元コードを印刷した申告書を郵送する方法に替えて、企業のウェブサイトから申告画面のURLにリンクすることも可能で、この場合、スマートフォンだけでなくパソコンでも申告可能だ。扶養家族の申告が必要な場合は、扶養家族のマイナンバーを入力する画面も用意する。ネットワーク通信およびサーバー保管の際は、通知カードや個人番号カードなどの画像データを暗号化し、安全性を確保するという。
同サービスによって、従業員や顧客が申告書類を郵送する手間が省け、マイナンバー申告時の利便性が向上するという。また企業にとっては、郵送コスト削減、従業員や顧客の記入ミスによる処理遅延防止などの効率化につなげることが可能だ。スマートフォンを持ってない従業員や顧客は、申告書にマイナンバーを記載し、本人確認書類のコピーと一緒に郵送することで申告できる。
DNPは、企業のニーズにきめ細かく対応し、BPOサービス(マイナンバー収集/プリントサービス/法人番号の利用)、コンサルティング、教育サービス、プロモーション支援、セキュリティシステムなどと組み合わせて提供していくという。
なお、マイナンバーは、将来的に民間での活用も検討されており、DNPは、個人番号カードを利用した入退室システムや認証サービスなど、生活者の利便性を高めるサービスの開発を今後も進めていくそうだ。