TransferWiseが国内でデビットカード提供へ、“隠れコスト”のない取引で差別化図る

2021年1月27日8:00

TransferWise(トランスファーワイズ)は、2021年1月26日にオンラインで記者説明会を開催し、57種類の通貨を保有・利用できる「TransferWiseマルチカレンシー口座」に紐づき、ボーダーレスにお金の両替・送金・受領・引き出しができる「TransferWiseプラチナデビットカード」を日本で発行すると発表した。

右がTransferWise Inc. 共同創業者 兼 CEO クリスト・カーマン 氏、左がトランスファーワイズ・ジャパン ディレクター 勢井 美香氏

「国境なき金融」をミッションにサービス展開
安価で迅速な送金を実現

記者説明会ではまず、TransferWise Inc. 共同創業者 兼 CEO クリスト・カーマン 氏が同社の概要について紹介した。TransferWiseは、「国境なき金融」をミッションに、海外送金をより安く、速く、公正で、 簡単に行うことを目的として、英国で2011年にスタートしたFinTech(フィンテック)サービスだ。

現在、1,000万人以上のユーザーが、TransferWiseを通して、毎月約6,300億円の海外送金を行っており、毎年約1,400億円程の銀行手数料を節約している。従来の「3分の1、4分の1の手数料で送金が可能です」とカーマン氏は話す。同社のマルチカレンシー口座を使うと、57種類の通貨を自身の口座に持つことができる。

TransferWiseは、銀行間の国際取引に用いる「SWIFT」を使用せず各国のネットワークを利用して国際送金を提供している。TransferWiseが世界中に保有している銀行口座では、送金人が自国のTransferWise口座に送金したい金額を振り込み、その金額を現地TransferWiseが受取人の口座へと振り込むため、国境を越えない送金となるのが特徴だ。これにより、安価で迅速な送金を実現している。

海外では会計プラットフォームや銀行と連携
隠れコストのない「ミッドマーケットレート」で80カ国以上に送金可能に

同社では、個人に加え、法人向けにもビジネスを展開。例えば、会計プラットフォーム「xero(ゼロ)」と連携して、オーストラリアやニュージーランドでxeroの利用者に対して、会計システムから支払いが可能なサービスを提供している。また、銀行の国際送金をサポートしており、monzo、N26、Millenniumなどと連携している。カーマン氏は「日本は成長しているので期待しています」と話す。

続いて、トランスファーワイズ・ジャパン ディレクター 勢井 美香氏が、同社のマルチカレンシー口座の強みと、「TransferWiseプラチナデビットカード」の概要について紹介した。

TransferWiseでは、”隠れコスト”のない公正な為替レートである「ミッドマーケットレート」で80カ国以上に送金できるサービスを提供していることが強みとなるそうだ。また、57通貨を保有・両替する為替レートを提供しているが、「他のマルチカレンシー口座では10通貨しか保有できなかった」と勢井氏は話す。

 

また、ボタンをクリックするだけで8つの口座情報(英ポンド、ユーロ、米ドル、オーストラリア・ドル、ニュージーランド・ドル、ハンガリー・フォリント、ルーマニア・レイ、シンガポール・ドル)が取得できる。利用者はマルチカレンシー口座に入金すれば、現地の通貨が利用可能だ。 現地住所の申告や現地支店への訪問の必要もない。

例えば、フリーランスの通訳やデザイナー、コンサルティングなどを請け負っている人がいるが、給料や請求書を難なく支払いや受取が可能であり、駐在員、海外に不動産を持っている人にとっては経済的に負担が少ないまま、お金の管理が可能だ。実に80カ国以上に送金ができる。

個人、法人向けのデビットカード発行

同社では、2018年にイギリスなどの欧州、2019年に米国、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポールでデビットカードを発行してきた。アジアでは2番目にMastercardブランドが付いたデビットカードの発行を開始するが、親が留学先の子供に送金したり、母国へ仕送りする人、海外のオンラインショッピングで買い物する人、海外旅行を予定している人などにメリットがあるという。これらの地域では100万人以上が外貨での支払い時に、従来のカードで払っていた為替レートの中の中間マージンやスプレッドといった“隠れコスト”を節約している。「日本のお客様にも同様のメリットを提供します」(勢井氏)。また、個人に加え、法人向けカードも用意している。なお、カードにはEMVコンタクトレス機能(タッチ決済)も搭載している。

そのほか、アプリを使って簡単にお金の追加や両替ができ、即時に利用通知を受け取ったり、 いつでもカードを凍結・解除できる。利用者は、カード申し込み時に本人確認を行い、カード発行のための金額を入金して、カード情報を取得できるため、 すぐにオンラインショッピングなどで使用可能だ。個人アカウントの本人確認では、eKYC(オンライン本人確認)システムを用いることで、アカウント登録から送金手続きまで全作業をオンラインで完結できる。

4分の1、5分の1の手数料削減が可能に
日本でのデビットカード発行の強みは?

勢井氏によると、TransferWiseのデビットカードでかかる手数料は、海外送金、海外支払い、銀行ATMにおいて、最大5分の1の手数料で取引可能で、外貨での支払いでは最大4分の1の手数料まで削減できることが分かったそうだ。日本の消費者や企業は“隠れコスト”を含む追加のコストを払っているとしたうえで、「1円でも節約できるように尽力しています」とした。

TransferWiseがイギリスの調査会社キャピタル・エコノミクスに委託した調査では、日本人は2019年に海外支出関連の手数料を970億円以上負担しており(2015年比23%増加)、 そのうち約760億円を海外取引手数料(同24%増加)、167億円を為替レートのマークアップによる“隠れコスト”(同27%増加)、 残りはカードの年会費などに支払っていることが明らかになったとした。

背景として、国内では、銀行やカード会社がマークアップを開示することを義務づけられていないからだとした。TransferWiseでは、ミッションステートメントの透明性として、誰もが支払っている金額を事前に知る権利があると考えている。イギリスの消費者の67%が最も安い選択肢を特定できなかったことを例に挙げ、TransferWiseでは、公正なミッドマーケットのみを使用し、海外取引手数料を撤廃することで、オーストラリアやニュージーランド、シンガポールでTransferWiseデビットカードを利用している人は、1年間で約300万ドル(3億円以上)の節約を実現したという。

なお、国内では、ブランドデビットの取り扱いが米国などに比べて少ないが、「TransferWiseプラチナデビットカード」は国内ショッピングの利用が中心の従来のカードとは性質が異なると考えているそうだ。マルチカレンシー口座のデビットカードとして、海外とのやり取りや海外オンラインショッピングの利用など、国内のデビットカードと違う用途で利用され、個人・法人の海外支出関連の手数料の節約に貢献できるとした。

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