2021年3月22日7:50
読売新聞、読売巨人軍、東京ドームの3社は、「ジャイアンツ×東京ドームDXプロジェクト」を2021年3月からスタートしている。プロジェクトでは、顔認証を使った入場管理や決済の試行、モバイルオーダーの導入などを行う。2021年シーズンからはQRコード決済にも対応しており、2022年シーズンからは完全キャッシュレスを予定する。
世界一清潔、安全、快適なスタジアムに
記者説明会では、まず読売巨人軍 代表取締役社長 今村司氏がDXプロジェクトについて説明した。巨人軍では、2020年7月に東京ドームを世界一清潔、安全、快適なスタジアムにすると宣言。それを具現化する意味で、DXプロジェクトを開始した。今村氏は、コロナ前までの「熱狂声援型」の楽しみ方が、コロナ後は「快適体感型」に変わっているとした。DXプロジェクトでは、「電子チケット」「自動入場ゲート」「キャッシュレス決済」「モバイルオーダー」「顔認証」「女子トイレ」等で快適に楽しんでもらうプロジェクトを開始した。コロナ後は、球場に快適に入場し、気持ちよく試合の時間を過ごしてもらい、熱狂的に見てもらえるようにしていく方針だ。
マスクをしたままでも顔認証可能に
具体的な取り組みとして、NISTの評価で、世界最高水準の評価を受けるパナソニックの技術を活用し、なりすましや偽造が困難な「顔認証技術」を入場管理、物販購入で試行運用する。パナソニックの画像認識技術は60年以上にわたる歴史がある。ディープランニングを応用し、メガネ・マスクなどにも影響されず、快適に利用できるのが特徴だ。「現在、1日に10万回以上の顔認証の照合で使われています」(パナソニック システムソリューションズ ジャパン サービスインテグレーション本部 IoTサービス部 サービス開発課長 津村賢一氏) 。顔認証は、空港での入場、オフィスの入退場で利用されており、決済に関しても自社内で実験的に運用が行われている。
東京ドームでの顔認証の入場は、3月から、関係者入口と一般ゲートで、読売新聞・読売巨人軍・東京ドーム関係者およびスタッフ約200人を対象に実施。スムーズな入場による待ち時間の減少、接触機会低減による安全な認証、チケット紛失やなりすましなどのリスク低減が可能かについて検証する。具体的には、管理者が利用者の顔写真や氏名を登録。事前登録者の顔情報で照合を行い、認証された場合のみ入場が可能だ。
顔認証決済は4月下旬から来場者も利用可能に
また、4月下旬をめどに一般の来場者を含め、東京ドーム内の店舗「Dome Shop 104」および「G-STORE」に設置された端末で、顔認証での決済を実施。現金やカードに触れることがなくなるため感染リスク低減につなげ、手ぶら決済による顧客体験の向上、待ち時間の削減を図ることにつなげる。利用者は、専用のWebページより必要事項を登録し、顔写真を撮影・登録する。店舗では、商品を選び、タブレットで購入金額を確認して顔照合を行い、PIN入力による二要素認証を行うと支払いが可能だ。
東京ドームでは、スタジアム混雑緩和と利便性向上のため、女子トイレを1.7倍に増やした。また、手洗い器も146個に増設した。トイレの入場と退場を分けることで混雑緩和につなげている。女子トイレには、子供の小便器を設置し、開幕に向けておむつの交換機も備える予定だ。
モバイルーダーで事前注文・決済を実現
電子入場ゲートは可搬式でWi-Fi等で通信
JCBの協力を得てキャッシュレス推進
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