2021年7月29日8:00

三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)は協働で「三井住友カードにおけるキャッシュレス戦略」に関する勉強会を2021年7月19日に開催した。当日は、三井住友カードのデータマーケティング戦略と決済プラットフォーム「stera(ステラ)」を活用したアクワイアリング(加盟店開拓)の取り組みについて紹介した。

記事のポイント!
①キャッシュレスデータを活用した「Custella」
②顧客の決済データを指数化して変化を把握
③キャッシュレス×意識データの掛け合わせも
④コロナ前後で商圏データの変化を理解、送客プロモーションも
⑤社内のデータ活用環境、体制も整備
⑥キャッシュレスプラットフォーム「stera」の4つのコンセプト
⑦自治体での導入が加速
⑧交通機関向けのサービス「stera transit」が広がる

データ活用サービス「Custella(カステラ)」を展開

まず、同社のデータ活用サービス「Custella(カステラ)」について、三井住友カード データ戦略部 グループ長 細谷氏が紹介した。三井住友カードでは、加盟店事業、消費者向けのイシュイング事業を展開しているが、キャッシュレスデータの量は年々増えている。20年前から30倍になり、2021年6月は10億件になるとした。国内における2021年のキャッシュレス比率は民間最終消費支出の30%程度となるが、日用品分野ではクレジットの割合は高くなっている。

同社のデータ活用は、2017年にインバウンド需要拡大を背景にNTTと組んで、加盟店の紹介を外国人向けに行ったのがきっかけだった。自治体向けや外部向けを2019年にリリースして、2020年から本格展開を開始したカステラで事業者に分析サービスを提供している。SMFGのロードマップとして、ステラを広げることでデータが増え、事業者向けにはカステラ、会員にはパーソナライズ化されたコンテンツ、その先に新たなデータ活用ビジネスを提供している。

具体的な活用として、グループ4,700万人のカード会員の属性データ、約150万店、取扱額15兆円の加盟店での決済データが挙げられる。会員の属性データとして、年収や勤務地データなどを活用することで、コロナ禍の影響で居住地での購買が増え、勤務地が減っているなどが把握でき、また、年収に応じてどう変化しているのかが見えてくる。加盟店のデータは時間帯や利用業種があり、深夜帯でコンビニを使っている人、平日にショッピングセンターで買い物しているといったデータが見えてきた。データを集計し、加工することで、いつ、どんな人が、どんな業種で何を買っているのかがわかる。同社のデータは、匿名化して、統計処理をしている。また、商品データではなく、データの中で付加価値を付けて提供している。

キャッシュレスデータでわかること

2019年6月~2020年5月の平均を100として指数化したところ、新型コロナウィルス感染拡大の影響によって緊急事態宣言が出ると消費が落ち込んだ。2021年5月の金額は下がっているが決済件数は横ばいとなった。また、少額決済が増えており、日常の小売やスーパーの決済は伸びている。

 

年代別にみると、20代は一回目の緊急事態宣言から回復が早く前年を上回る消費がある。一方で、60代、70代は宣言が出ると消費が落ち込んでいるが、Go Toトラベルキャンペーンの影響で2020年10月は70代が2番手の伸びとなった。高齢者は自粛をして消費を抑える傾向にあるが、自粛明けは旅行で消費が増えている。

クレジットカード決済シェアの推移をみると、オンライン消費は昨年4月から増えており、継続して利用が続いている。直近は、食分野の消費が増えており、中でも家庭内での食の構成が高まっている。

居住地別に分類すると、近畿地方は他のエリアに比べ衣料の構成比が高いが、一方でオンラインは少ない。近畿地方は百貨店の売上比率が高いエリアであり、対面で買い物する人が多いという。

また、月に4回以上オンラインで買い物する人は定着してきた。20代で昨年4月に初めてオンラインで買い物した人が定着しており、30代、40代も同様の傾向が見て取れる。さらに、関東地方のEC定着率が高い。

昨年度からは、マクロミルと連携してデータの掛け合わせの取り組みを実施。例えば、巣ごもり型はストレスを感じる人が多い、国内・海外旅行に出かけたいというライフスタイルが見て取れる。

カステラで商圏データを分析、プロモーションも提案

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