2021年10月11日8:00
長崎県南島原市では、2021年2月にスタートした電子地域通貨「MINAコイン」を月々の電気料金の支払いに使える「MINAコインでんき」サービスの提供を、10月7日に開始した。ユーザー向け、加盟店向けの2つのプランを用意。生活・事業に欠かせない電気料金の支払いに継続的に利用してもらうことで、地域通貨としての「MINAコイン」の普及・定着を図り、地域経済活性化の一助としたい考えだ。
ユーザー向け、加盟店向けに“使ってお得”なプラン設定
「MINAポイント」は島原市内の加盟店でのみ使用可能
10月7日、長崎県南島原市で、電子地域通貨「MINAコイン」を月々の電気料金の支払いに充当できる「MINAコインでんき」サービスがスタート。利用申込受付を開始した。
「MINAコインでんき」では、ユーザー向けのポイント還元プランと、加盟店向けの電気料金削減プランの2つをラインナップ。ユーザー向けポイント還元プランでは、電気料金の支払いに対して、島原市内の「MINAコイン」加盟店で使える「MINAポイント」を最大10%付与。試算によると、月平均の電気料金が5,984円と比較的少ない世帯でも年間3,636ポイントが還元。月平均1万5,846円の世帯では年間1万7,220ポイントと、1カ月分の電気料金以上のポイントが還元される計算になる。「MINAポイント」は「MINAコインでんき」の支払いには充当できず、島原市内の「MINAコイン」加盟店でのみ使えるため、加盟店への来店が促進され、市内の経済活性化に貢献することが期待されている。
一方、加盟店向けの電気料金削減プランでは、電気料金が最大12%削減できる。また、ユーザーの買い物によって加盟店に集まった「MINAコイン」をそのまま電気料金の支払いに充当できるため、1%の換金手数料は不要。これを合わせると最大13%のコスト削減が可能であり、電気料金1カ月分以上の削減を見込めることになる。
毎月の継続的な利用により、地域住民にとって「MINAコイン」がより身近なツールに。さらに「MINAポイント」をフックに、地域内の経済活動を活性化しようという試みだ。
市と4社のタッグでサービスが実現
電力供給は安定的な財源確保にも寄与
「MINAコイン」は、スマートフォンを利用した電子地域通貨。2021年2月1日にサービスが開始された。アプリストアから「MINAコインアプリ」をダウンロードすれば、誰でも利用が可能。「MINAコイン」のチャージは十八親和銀行の預金口座、もしくは、南島原市内の十八親和銀行の窓口で行うことができ、チャージ額の1%が「MINAポイント」として還元される。例えば1万円をチャージした場合、チャージ額の1万コインに加えて100ポイントが付与され、1万100円分の買い物ができる仕組みだ。
今回の「MINAコインでんき」サービス開始に先立って、9月28日、南島原市、十八親和銀行、ミナサポ、フィノバレー、イーネットワークシステムズ(ENS)は、電子地域通貨「MINAコイン」の普及促進に関する協定を締結した。
「MINAコイン」には、フィノバレーが開発した電子地域通貨プラットフォーム「MoneyEasy」が採用されている。「MINAコインでんき」では、地域にお金を呼び込む“地域商社”を標榜するミナサポが、電気の販売促進を担当。契約者に対してイーネットワークシステムズが電気を供給。「MINAコイン」を用いた決済は、十八親和銀行、フィノバレー、イーネットワークシステムズのシステム連携により実行される。
イーネットワークシステムズは電気小売プラットフォームを構築・運用しており、事業者は同社と提携することによって、イニシャルコストゼロで自社ブランドの電気を販売することが可能になる。電気料金は毎月、継続して発生することから、電力供給事業は「地域の安定的な財源確保に有効」とイーネットワークシステムズ 代表取締役 及川浩氏は述べる。
「MINAコイン」は計画を上回るペースで利用が拡大
「MINAコインでんき」のユーザーや加盟店の目標は?
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