2011年2月15日12:25
トッパンフォームズと、日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は2011年2月15日、電子マネーなど、非接触型ICカードを使った決済プラットフォームサービス事業で協業すると発表した。
トッパンフォームズの非接触型IC向けのシステム機器開発技術と、日本HPの「FeliCa」ICチップにアクセスするミドルウエア「HP IC-Chip Access Server for FeliCa(ICAS)」を活用し、電子マネー決済プラットフォームをクラウドサービスとして提供する。
トッパンフォームズは「FeliCa」などに対応する近距離無線通信の世界標準規格NFCに準拠した製品の開発・販売を行ってきた。また、日本HPは、フェリカネットワークスからライセンス許諾を受け、ネットワーク経由で「FeliCa」ICチップにアクセスでき、決済処理のできるミドルウエア「ICAS」を開発している。
今回両社が協業し提供するクラウドサービスにより、電子マネー事業者や、小売店、通販会社などの販売事業者は、大きな負担なく、非接触型ICカードを使った決済システムを導入できるようになるという。なお、サービス提供にあたり、トッパンフォームズは「電子機器メーカーとの協業によるNFCリーダーライターをベースとした決済端末の開発」および「決済事業者との協業による加盟店管理・開拓などのアクワイアリングサービスの提供」を行い、日本HPは「ICASをベースとした決済クラウドシステムの開発・運用」を行う。
トッパンフォームズは2月7日付けで新事業設立準備室を発足し、日本HPがこれに参画。当面は非接触型IC技術として電子マネーなどで広く利用されている「FeliCa」を利用した電子マネー決済サービスを中心に構築を行い、2011年10月にサービスの提供を開始する予定だ。また将来的には、米HPが世界22カ国で6,800万人のカード会員に提供しているクレジット決済プラットフォームサービス「Regional Cards and Payments Utility」との連携も予定しており、非接触IC方式のクレジットカードによる決済も同一の端末で行えるようになるという。