2023年12月11日17:25
MONET Technologiesは、マイナンバーカードの利活用事業を開始すると発表した。第1弾として、一般社団法人 ICTまちづくり共通プラットフォーム推進機構(TOPIC)と連携して、山形県の尾花沢市が2023年12月11日から実施する「マイナンバーカードを活用したタクシー券電子化事業」の実証に協力する。同実証は、東北地方で初めての、タクシー券の電子化にマイナンバーカードを活用した事例となるそうだ。
尾花沢市では、高齢化の進行や高齢者のみの世帯の増加に伴い、交通弱者の移動手段の確保のために公共交通の利便性を向上させることが求められており、対策の1つとしてタクシーの運賃が割引されるタクシー割引券が配布されている。しかし、利用者の要件に応じて数種類のタクシー券があり、利用者や交通事業者が識別しづらい状況になっている。また、紙でタクシー券を運用しているため、利用者数が増加するにつれて、交通事業者や市の職員の事務作業が増えることも課題となっている。
同実証では、利用者が市役所などで、自身のマイナンバーカードにタクシー券の資格情報などを事前に登録しておき、利用時にタクシー内のタブレットにマイナンバーカードをかざすだけで、タクシー券が利用できるようにすることで、利便性の向上や作業の効率化につながるかを検証する。これにより、利用者の本人確認に加えて、資格情報やタクシー券の利用回数の認証が簡素化することや、交通事業者の精算手続きの効率化および負担の軽減が期待される。また、尾花沢市が2023年10月27日から実施している、MONETの「マルチタスク車両」を活用してオンラインで相談業務を行う「移動市役所サービス」で、「マイナンバーカードを活用したタクシー券電子化事業」の事前利用受け付けを行うという。マイナンバーカードを活用したタクシー券電子化事業の事前受け付けを、「マルチタスク車両」による移動市役所サービスで実施するのは、全国で初となるそうだ。
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ペイメントナビ編集部
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