2011年2月25日13:00
大日本印刷(DNP)は2011年2月25日、銀行などの金融機関が、店頭でICキャッシュカードを発行し、その場で顧客に渡すことができるICキャッシュカード即時発行システムの機能を拡張した新タイプの販売を開始すると発表した。
新システムでは、即時発行での申込者に、インターネットバンキングカードが本人の手元に届くまでの不正対策として、カード券面の認証番号が見えない目隠しシールを自動的に貼付する機能を追加した。また、印字の際、プリンター内のインクリボンに残る認証番号などの文字をすべて消去して、識別できなくする機能を追加し、安全性を向上させている。さらに、カードへの両面プリントを実現することで、1枚でキャッシュカードとインターネットバンキングカードを兼用することを可能にした。インターネットバンキングカードには、本人認証に必要な会員番号と乱数表などの認証番号が印字されており、これにより、なりすましを防止し、インターネット上での振込や残高確認などをより安全に行うことができるという。
新カードプリンターの特長として、キャッシュカード表面の磁気テープを隠したデザインにも印字することが可能だ。ICキャッシュカードに用いられる高耐久性基材への印字も行うことができ、カード両面にオーバーコート(保護膜)を施すため、印字面の耐久性が向上する。
標準価格(税抜き)は、初期開発費2,000万円から、ASP月額利用料120万円からとなる。カードプリンターは1台100万円で、ロット数により価格は変動する。すでに、ICキャッシュカード即時発行システムは第一号ユーザーとして、広島銀行での導入が決定している。DNPは、ICキャッシュカードを導入している金融機関を中心に、同システムを販売し、今後5年間で30億円の売上げを見込んでいる。