2011年3月7日12:30
NECは2011年3月7日、ハンディタイプの電子マネー決済端末「マルチサービスターミナル/ハンディー」を製品化し、販売を開始すると発表した。同製品は、複数の電子マネー決済とクレジットカード決済が一台の端末上で可能な、ハンディタイプの決済端末。非接触ICカードの次世代国際標準規格であるNFCに対応しており、NECは同端末をグローバルに拡販していく。
現在日本では、電子マネーで使用する非接触ICカードの通信規格として、FeliCaが主流となっているが、海外の多くの地域では、ISO/IEC 14443 Type A、Type Bの2つの規格が普及している。同製品はこの3つの規格に対応したNFCのリーダライタを搭載しており、FeliCa方式の電子マネーに加え「MasterCard PayPass」や「Visa payWave」など、海外で使用されている電子マネーへの対応が可能となる。
同製品の特長としては、バッテリー、携帯通信モジュールおよび小型プリンタを内蔵したハンディタイプの決済端末のため、端末を容易に持ち運ぶことができ、飲食店のテーブルやイベント会場、臨時売場設置の際など、据え置きタイプの決済端末では使用が難しかったさまざまな場所での電子マネー決済が行える。国内では、大手コンビニエンスストアやレンタルビデオ店、家電量販店などで利用されているNECのマーケティング&ペイメント基盤サービス「MaPS」用端末として、複数の電子マネーに1台で対応するという。
また、磁気カードリーダの搭載により、磁気クレジットカードの決済にも対応。同製品の出荷開始時期は、2011年9月を予定しており、NECは2013年度末までに国内外合わせて、累計5万台の販売を目指す。