2022年11月15日8:00
ネットプロテクションズは2022年11月10日、EC市場・後払い市場の現状と、最新型後払い決済サービスに関する発表会を開催。変化するEC市場のニーズに対応するため、BtoC後払い決済サービス「atone」をフルリニューアルして、2023年3月以降に公式リリースすると発表した。会員登録不要の「都度後払い」を導入すると同時に、会員登録で利用可能となるサービスの付加価値を高めていく。
会員登録なしでも後払い決済が可能に
登録必須のサービスは付加機能を拡充
2002年にBtoC通販向け決済「NP後払い」サービスの提供を開始した、国内後払いサービスのパイオニア、ネットプロテクションズは、BtoC会員制後払い決済サービス「atone」をフルリニューアルすると発表した。2022年11月10日よりテスト店の受付を開始、2023年2月にテストリリースを行い、3月以降、今年度中に公式リリースする予定である。
最も大きな変更点は、会員制サービスとして運用してきた「atone」に、会員登録不要の「都度後払い」が加わること。携帯電話番号とメアドによるSMS認証で購入手続きを完了し、10日以内にコンビニか銀行で支払う仕組みだ。
一方、会員登録をすれば、1カ月分の利用料金をまとめて支払える「翌月後払い」の利用が可能だ。ポイントなどの付加機能も、会員登録をしないと利用することはできない。会員登録をした人は、明らかに購入額や継続率が上がることがわかっているため、新「atone」では主にポイントをフックに、会員化促進を図る意向だ。会員のメリットとしてはポイントのほかに、オンラインだけでなく実店舗での後払いも可能なこと、「atoneアカウント」を用いて情報を連携することによって通販サイトでの購入手続きを簡便化できる「ログインサービス」が利用できることが挙げられる。付加機能は随時、追加していく予定だ。
幅広い層に利用されている後払い決済サービス
プレイヤーが急増し市場は戦国時代に突入
ここ数年、国内EC市場は年率10%の伸びを示している。後払い決済サービス市場は、それを上回る15%の伸びで、安定して成長している。コロナ禍の影響も相まってBNPLに注目が集まったここ3年間で、後払い決済サービスのプレイヤーは約2倍に増加。競争が激化し、撤退した企業も複数ある。
ネットプロテクションズ atoneグループ 事業統括責任者 菊池国行氏は、「後払い決済サービス市場は戦国時代に突入しています。基本的な価値を提供できるのは当たり前で、付加価値で競い合う局面を迎えています」と現状を分析。今後さらなる付加機能の強化・差別化を図っていく構えだ。
ネットプロテクションズの既存NP会員を対象に行った調査結果によると、後払い決済サービス利用者は、男女比では男性が25%、女性が75%。年代別では10歳未満が0.5%、10代が4.6%、20代が23.4%、30代が17.1%、40代が22.3%、50代が20.2%、60代が8.9%、70代以上が3.0%。EC市場における後払い利用者の大半を占めているのは、20~50代の女性。決して若年層に偏っているわけではない。
また、世帯年収では、400万円未満が40%、400万円~600万円未満が30%、600万円~1000万円未満が23%、1000万円以上が7%。クレジットカードの保有では、保有が70%、未保有が30%。年収やクレジットカードの有無に関係なく、後払いが選ばれている現状が見て取れる。後払い決済サービスは、クレジットカードの代替手段というよりも、資金管理、セキュリティ、利便性といった総合的な面から「安心・安全」な支払い手段のひとつとして位置付けられ、決済シーンによって使い分けられているのだろうと同社は見ている。
「都度後払い」追加のメリットは?
リスク商材も対応、APIでの提供も
このコンテンツは会員限定(有料)となっております。続きを読むには「Paymentnavi Pro 2022」のお申し込みが必要となります。
詳細はこちらのページからご覧下さい。
すでにユーザー登録をされている方はログインをしてください。