2022年12月20日10:00
大日本印刷(DNP)は、厳しい屋外環境でも使用できるキャッシュレス決済対応の決済端末「UPT1000F」の販売を2022年12月に開始した。同決済端末はクラウド型のDNPマルチペイメントサービスに対応しており、無人の精算機などに組み込むことで、利用者はキャッシュレス決済を行うことができる。
また、決済端末1台で、クレジットカード・電子マネー・コード決済・共通ポイント等の複数のキャッシュレス決済が可能だ。クレジット(Visa、Mastercard、JCB、AMEX、Diners、Discover)および電子マネー(交通系、楽天 Edy、WAON、nanaco、QUICPay、iD、PiTaPa)での決済に対応するほか、新たなキャッシュレス決済の追加についても検討していく。
今回は特に、屋外に設置できる精算機として、雨風等にさらされても稼働できるように、防塵や防水に関する規格である IP65に準拠した。IP(International Protection)は、国際的な技術規格のIEC60529を元に、日本工業規格等がJIS C 0920として規格化したもので、1 桁目の「6」が「完全な防塵構造」を、2桁目の「5」が「いかなる方向からの水の直接噴流によっても有害な影響を受けない」ことを表している。
風雨等にさらされる屋外にある駐車場の無人精算機や券売機等など屋外環境に設置した決済端末は、厳しい水漏れや、ちり・ほこりの侵入によって故障が起きるといった課題があったという。今回DNPは、こうした課題の解決に向けて、各種試験の実施と開発評価を経て、屋外で使用できるキャッシュレス決済に対応可能な決済端末を開発した。防塵・防水の規格である IP65 に準拠していることなどが評価され、同端末はすでに複数の企業に採用されるそうだ。
また、精算機と決済端末の制御インターフェースは業界標準 JVMAに対応し、開発の負荷を軽減できるそうだ。
導入企業として、2023年1月から日信電子サービス(日本信号グループ会社)が駐車場精算機、鉄道券売機、チケット販売機など日本全国3,000台、パーキングソリューションズが駐車場精算機など、日本全国150台で運用を開始。2023年から三菱プレシジョンが駐車場精算機など日本全国150台、DNP フォトイメージングジャパンが証明写真機で初年度100台を運用する。
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ペイメントナビ編集部
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