長崎スタジアムシティプロジェクト、ICT活用で最高の観戦体験目指す エリア全体を活性化

2022年12月28日8:00

ジャパネットホールディングス(長崎県佐世保市)とソフトバンクは、2022年12月19日に記者説明会を開催し、ジャパネットグループが2024年の開業を目指してスタジアムを中心とした複合施設の開発に取り組む「長崎スタジアムシティプロジェクト」において、ICT(情報通信技術)領域で連携すると発表した。なお、ソフトバンクでは2024年~2028年までのスタジアムのネーミングライツを取得し、スタジアムの名称を「PEACE STADIUM Connected by SoftBank(ピース スタジアム コネクテッド バイ ソフトバンク)」にする予定だという。

スタジアムの名称を「PEACE STADIUM Connected by SoftBank(ピース スタジアム コネクテッド バイ ソフトバンク)」に。左からジャパネットホールディングス 代表取締役社長 兼 CEO 高田 旭人氏、ソフトバンク 代表取締役 社長執行役員 兼 CEO 宮川 潤一氏

民間主導で持続可能な取り組みを目指す
年間想定利用者は約850万人を見込む

ジャパネットグループは、1986年に創業し、テレビやインターネットなどの通販事業を展開している。2017年にプロサッカーチーム「V・ファーレン長崎」がグループに加わったのを皮切りに、スポーツ・地域創生事業を行っている。現在、13社体制でビジネスを展開。2018年に長崎市に7ヘクタールの土地を視察し、公募で採用されて長崎スタジアムシティプロジェクトがスタートした。また、2020年にプロバスケットボールクラブ「長崎ヴェルカ」も立ち上げている。

地方の人口減少などは日本全国で課題となっており、長崎も例外ではない。長崎は、人口減少が多く、転出者が増えている。ジャパネットでは、日本の社会課題に真剣にビジネスとして向き合うことを考えており、スポーツを通して地方創生をしていく、長崎の魅力を見つけ、伝えていくことが必要と考え、プロジェクトを行っている。今後、長崎の魅力を磨き上げて、日本全国、全世界にメッセージを出していくという。高田氏は「最終ゴールは長崎が成功することだけではありません。民間投資として800~900億に及ぶプロジェクトに取り組んでいるため、持続可能な取り組みを目指しており、全国に波及させていきたい」と意気込みを見せる。

長崎スタジアムシティは、2024年9月の開業を目指している。建設時の経済波及効果は約1,436億円、工事期間中は約2,000人の雇用を創出。また、開業後の経済波及効果は963億円で、1万3,000人の雇用創出を見込む。スタジアムシティの年間想定利用者は約850万人。

年間の稼働に向けても工夫
長崎市の課題の渋滞緩和策も

スタジアムは、約2万人収容となり、ピッチと観客の距離は5メートルの臨場感がある。また、試合がない日はゲートがないため、公園として利用可能だ。さらに、アリーナは6,000人の席を用意。現状、バスケットボールのbリーグの試合では平均2,000人の観客が訪れているが、さらに魅力的なチームにすることで来場者増を見込む。加えて、試合がない年間の半数の日は、人数を調整可能なコンサート会場としての利用を想定している。食事を楽しみながらコンサートを見ることができる席も用意する。

オフィスに関しては長崎大学大学院の入居が決定している。また、地元企業に加え、他の都道府県の企業を誘致していく。商業施設は飲食を含め90店舗の入居を見込む。

ホテルは、日本で初めてホテルの部屋からスタジアムのピッチを見ることができるビューホテルとなる。駐車場については、長崎は渋滞が課題となっているが、ICTを活用した取り組みにより緩和を目指す。

レストランは、長崎の食材にこだわった「稲佐山レストラン ITADAKI」、世界を見据えた会員制レストラン「礼賛 RAISAN」を中心に取り組んでいる。

また、前述の渋滞を起こさないためには、おいしいビールを提供することが必要であると仮説を立て、山梨・山中湖にビールの製造拠点を設立した。

試合運営やイベント運営では、長崎の学生、主婦、シニアの人々がすでに300名ほど登録しており、スタッフの人材育成を行う。スタジアムで働くスタッフのホスピタリティもこだわる。イベントに関してもイベント企画や運営、チケット販売などを自社で手掛けることが可能だ。スクール事業は700名を超える子供たちが生徒として参加している。グッズ販売のデザインや企画などもグループ内で進めている。

スタジアムシティでは、年間の稼働に向けても工夫する。VIPルームの活用として、サッカーは年間20数試合、バスケットは30数試合あるが、それ以外の日はスタジアムに隣接したホテルとして活用する。また、スタジアムにある取材ルームは、試合がない日は託児所として使ったり、アリーナのVIPルームはオフィスとして活用してもらうことも想定している。

スタジアムでの長期滞在に向けて、「ブロンズスイート」の席を購入した人は試合の2時間前から食事を楽しめるようにする。また、スタジアム内でスポーツ番組を放映して長時間滞在を促す。

車の渋滞緩和に関しては、試合直後など、駐車場の車を出す時間によって金額が変動する取り組みを考えている。

日常の賑わいについては、長崎大学大学院以外にも、レストラン、塾などの誘致を予定している。

ユニフォームチケット、モバイルオーダーも展開
2年間のキャッシュレス運用で利用者、スタッフ双方で成果

ICTを活用した未来として、すでに長崎ヴェルカでは試合の合間に、ブースターが応援メッセージ入力、MVP投票など、参加型の応援体験を目指している。また、チケット購入やシーズンチケットを簡単に譲渡できる体制も整備していく。

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