2023年2月13日8:00
クリーニング業界は現金決済が中心で、キャッシュレス化が遅れていると言われている。今回、Card Seek代表の小河俊紀氏に、業界でも先行してキャッシュレスに取り組むホワイトウイングスの取り組みを紹介してもらうとともに、業界の現状などについて説明してもらった。
Card Seek代表 小河俊紀氏
JCBとの提携を契機にキャッシュレス決済を一斉導入
静岡県から神奈川県にかけて多店舗展開をするクリーニング業界大手「ホワイトウイングス・リテール」(本社:静岡市)は、2022年8月のジェーシービー(JCB)との業務提携を契機に、従来のVisa、Mastercardに加え、同社直営「ピュアクリーニング」、「美洗館」70店舗でJCB、American Express、ダイナースほか各種国際ブランドカードの取扱を一斉に開始した。
併設のコインランドリー含め、JCBのタッチ決済や各種バーコード決済も対応可能となり、レジのキャッシュレス環境をフル装備したことになる。
同時に、同社の主婦層の囲い込みの中核ツールであるプリペイド式プレミアムカード(会員数5万人、年間利用総額5億2千万円)へのリチャージ方式を、2023年夏をめどに現金からクレジットへ順次切り替える。
これらがすべて軌道に乗れば、店舗での決済完全キャッシュレス化が実現し、顧客利便性の向上、カード利用額・売上単価の増加、管理業務の合理化が期待される。
企業特色
〇クリーニング量産工場での品質が国内最高水準⇒ 大手法人からも高い評価、引き合い
〇製造加工~販売現場まで一気通貫の事業展開⇒ 顧客要望を反映しやすい仕組み
総売上の90%以上が自社加工・直営販売店舗売上(コインランドリー含む)
〇考え方が先進的なため、同業者の視察多い。
例えば、預かった洋服を丁寧に検品し、(顧客から要望がなくとも)無料でボタンや縫い目のほつれを直したり、色あせた個所を着色・ 復元したりする丁寧さ。
クリーニング業界のキャッシュレス導入の現状
ちなみに、国の奨励策はじめ新型コロナ禍における清潔志向で、個人消費に占めるキャッシュレス利用率は各分野でここ数年大きく伸びる一方、クリーニング業界のキャッシュレス導入店はわずか31%程度に留まる(日本政策金融公庫2019年調査)。
さらに、日本全体で5万6,562の事業者のうち、従業員1~4名規模の零細店が85%(4万7,980)を占めており、キャッシュレス導入に消極的だったと思われる。(下表は、総務省経済センサス基礎調査最新資料)
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