2023年4月6日16:25
かっこは、不正注文検知サービス「O-PLUX(オープラックス)」をキタムラが導入したと発表した。
2022年度のカード不正被害額は一般社団法人日本クレジット協会の発表によると、436.7億円となった。増加傾向にあるクレジットカードの不正利用に対して、経済産業省でも「クレジットカード・セキュリティガイドライン」にて具体的な行動指針を提示し、多面的重層的な対策を求めている。そんな中、キタムラでは多面的な不正注文対策として「O-PLUX」を導入した。
キタムラは、写真・カメラ専門店「カメラのキタムラ」やこども写真館「スタジオマリオ」などを全国に1,061店舗(2022年9月末現在)を展開する企業だ。これまでもネット通販におけるクレジットカード不正に対し、国が推奨している不正対策の1つである本人認証「3Dセキュア」を2007年より導入し、対策していたが、不正手口の巧妙化により、近年、受注後の「不正調査」に苦慮していた。さらに、カメラという換金性の高い商材を扱っていることもあり、悪質な転売の対策にも課題を感じていたそうだ。
そこで、Cサイトで起こりうる不正被害の対策が多面的にできるよう「O-PLUX」の導入に至ったという。キタムラの評価の理由として、「O-PLUX」の利用企業でクレジットカード不正などのネガティブ情報を共有しているため、自分たちのデータだけでは知りえない不正を検知することが可能だという。また、国内特有の「同一住所において番地や建物名の表記を一部変える」手口や、注入力した氏名とふりがなの不一致など、国内特有の不正手口の検知が可能だ。表記ゆれの対応を行うことにより、不正利用対策の4方策の「配送先情報」の精度も向上するそうだ。さらに、不動産企業の空き室情報や、電話番号疎通確認等、複数の外部企業のデータベースを審査に活用。空室やでたらめな電話番号を使用した不正注文への対策が可能だとしている。
加えて、3Dセキュアと券面認証に加え、「O-PLUX」を導入すれば「クレジットカード・セキュリティガイドライン」に示されている不正利用対策としての4方策(本人認証、券面認証、属性・行動分析、配送先情報)すべてを網羅することが可能だとしている。
なお、「O-PLUX」ではシステムのつなぎ込みが不要なCSVを利用した審査も可能なため、自社ECに加え、外部モールへの不正対策も可能だという。
この記事の著者
ペイメントナビ編集部
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