2023年6月20日19:03
NTTデータグループのクニエは、総務省より「ルーマニアにおけるICTを活用したスマートシティの実現に向けた実証試験等」を受託し、ルーマニアのクルージュ・ナポカ市にて調査実証を実施する。同調査実証内容については、2023年6月19日・20日開催の「日・ルーマニアイノベーションフォーラム」(ルーマニア クルージュ・ナポカ市で開催)にて公表した。
同受託業務は、総務省が2022年7月に策定した「総務省海外展開行動計画2025」にて、今後強化すべき重点分野として掲げている「ICTソリューション」の取り組みの一環となる。
同実証ではクルージュ・ナポカ市の協力のもと、暗号技術、AI、ブロックチェーン含む分散型台帳技術、および生体認証技術を組み合わせてセキュリティを確保した自己主権型のデジタル証明書アプリ「ClujID(読み:クルージュID)」を開発し、その効果を検証する。
同調査実証は総務省が策定した「総務省海外展開行動計画2025」で強化すべき重点分野として掲げられている「ICTソリューション」における取り組みの一環です。プライバシーとセキュリティを重視した信頼できるデジタルIDを実現することで、同国のデジタルIDプラットフォーム構築に寄与することを目指している。参加者はクルージュ・ナポカ市民となり、実施期間は2023年4月3日~2024年3月29日となる。
具体的には、市民はセキュアなアプリ上で秘匿性の高い情報を「検証可能な資格情報(VC:Verifiable Credentials)」として自ら管理できるようになる。これにより市民はサービス提供者に対して必要最低限の情報のみを、自らが許可した範囲内で連携することなども可能になり、第三者による情報漏洩リスクを低減しつつ、信頼性の高い情報管理を実現できるとしている。
また、オンライン上で情報の真正性を確認できるVCを活用することで、市民は各種証明書の発行等で市役所等へ訪問する必要がなくなるため、効率的に公共サービスへアクセスできるようになることが期待されているそうだ。
クニエは同調査実証試験における受託事業者として、クルージュ・ナポカ市、ソリューションを提供するNTT DATA RomaniaおよびNTT DATA Spainと協業し、同調査実証における企画をはじめ、プロジェクト全体マネジメントを行う。
この記事の著者
ペイメントナビ編集部
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