2023年8月1日16:33
DGフィナンシャルテクノロジー(DGFT)は、出張・訪問サービスや小売・飲食事業者を対象に、決済端末を必要としない端末レスのキャッシュレス決済サービス「CloudPay Neo(クラウドペイネオ)」の提供を開始すると発表した。
日本のキャッシュレス化は堅調に拡大しており、2022年にはキャッシュレス比率は36%に達し、決済額は111兆円にまで増加した。決済手段が多様化する中、キャッシュレス対応は事業者にとって売上向上や業務効率化等のメリットがあるが、決済手数料や決済端末の導入費用といったコスト面から導入を躊躇する中小事業者も少なくないという。
DGグループはこのような課題を解決すべく、1つのQRコードを店頭に設置するだけで複数のQRコード決済サービスを一括導入・一元管理できるキャッシュレス決済サービス「クラウドペイ」を2019年5月より提供している。さらに、クレジットカードをはじめとしたさまざまな決済手段を端末レスで手軽に利用したいという事業者のニーズに応えるため、今回、DGFTは「クラウドペイ」から機能を拡充した「CloudPay Neo」を開発・提供するそうだ。
「CloudPay Neo」は、QRコードの読み取りでクレジットカードや各種ID決済(アカウント決済)の支払いができる端末レスのキャッシュレス決済サービスだ。消費者はスマートフォンでQRコードを読み取り、表示される支払画面に注文情報を入力する。その後、希望する決済手段を選択して支払いを完了する。
開始時点での対応決済手段はクレジットカード(5大ブランド)、PayPayとなり、2023年9月にd払い、au PAY、楽天ペイ、メルペイ、Apple Pay、Google Pay、銀聯ネット決済、Alipay国際決済に対応予定だ。
事業者は決済端末の導入や保守に関するコストを削減できるほか、DGFTが提供する支払画面を利用できるため、システム開発の手間やコストをかけずスピーディーに決済システムの利用開始が可能だという。また、DGFTが決済サービス各社との契約や売上金の精算を一括で対応するため、導入から運用まで、事業者の代金収納・管理に係る業務を効率化できるそうだ。
同サービスは簡易に導入でき、持ち運びも容易なことから、飲食・小売店舗だけでなく、スタッフが顧客宅・企業に訪問してサービスや商品を提供する出張・訪問サービスやイベント等での利用もできる。また、POSレジの故障・障害の際や、災害・停電等で利用できない場合のバックアップとしても活用することが可能だ。事業者のさまざまな利用ニーズに応えるサービスとして、ライフカードの加盟店向けサービスとして取り扱いが決定している。
DGFTは「CloudPay Neo」の機能拡充として、2023年9月に決済手段の追加、継続課金対応、支払画面の多言語化(英語・中国語)を予定している。