2023年8月22日9:00
メルカリが運営するメルカリ総合研究所は、2023年8月7日、慶應義塾大学 商学部 山本 晶教授監修のもと、「世代別の消費行動・資産認識」に関する調査を実施し、その結果を発表した。
“家にある持ち物の資産価値を裏付けにして買う”
Z世代の2人に1人が「自らの持ち物は現金化」しやすい
同調査発表会では、山本晶氏が「世代別の消費行動・資産認識に関する調査」のポイント解説を行った。同調査の前提として、全体56.6%がフリマアプリの利用経験あるという。また、新品の購入時に「リセールバリューを考える」割合はZ世代が59.1%と最も高い結果になった。さらに、フリマアプリへの出品理由を尋ねると、Z世代の1位は「売ったお金で欲しいモノを購入するため」と回答している。
世代別にみる、所有意識や消費行動の違いとして、Z世代の約2人に1人が「自らの持ち物は現金化」しやすいと答えた。これは、バブル世代の約2.8倍だ。また、保有しているものを売ってから欲しいものを買うことはあるかという問いに対し、世代別ではミレニアル世代が最多となっている。
Z世代の42.7%が、新品購入時に“家にある持ち物の資産価値を裏付けにして買う”消費行動をとっている。
また、他世代と比べてZ世代が“資産”としてみる傾向が強いモノのトップ3として、1位「暗号資産」、2位「アクセサリー」、3位「靴・スニーカー」となった。これまでは“資産”として認識しづらかったものが、資産の一部として認識されていることそうだ。
さらに、フリマアプリネイティブなZ世代の頭の中のおサイフには「お金」だけではなく「持ち物」もあるとしたうえで、フリマアプリやオンライン買取をはじめとする二次流通の普及が持ち物の流動性を高めている。
日常利用のカテゴリーやブランドが多様化
「持ち物を売ることを想定して買う」循環型消費へ
メルカリの執行役員 CXO Marketplaceの前川美穂氏は、「メルカリ」の利用実態や今後の取組を紹介した。
メルカリは、2013年にサービスを開始し、今年で10周年を迎えた。これまでの累計出品数は30億品以上、月間利用者数は2,200万人を超えている。誰でも簡単に「売れる」を実現可能な機能として、購入した商品が自動で登録される「持ち物リスト」、売れやすい価格の提示などを自動的に表示している。メルカリでは、2022年のブランドランキングトップ10にユニクロ、ナイキ、アディダスが入るなど、日常的な利用が広がり、カテゴリーやブランドが多様化しているという。
同調査では、Z世代の59.1%がリセールバリューを考慮して新品を購入している結果が出たが、実際に「メルカリ」利用者にもその傾向が見られるという。「メルカリ」のZ世代の利用データでは、不要品を出品することで、月間平均約2万6,000円の売上金を得ており、「メルカリ」での購入は月間平均約1万5,000円だった。売上金が購入金額を上回っていることから、家にある使わなくなったモノを出品して得た売上金を利用し、また「メルカリ」で欲しいモノを購入している傾向があるとした。さらに、一部の「メルカリ」の売上金は「メルカード」などにより、コンビニエンストアや店舗での支払いとして利用されている。
UI/UXをアップデート
Web版の機能強化や越境EC事業者連携を強化
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