日本でも注目が高まる中央銀行デジタル通貨(CBDC)について解説(ディーカレットDCP)

2023年8月29日8:50

ディーカレットDCPは、2023 年 7月 6 日、中央銀行デジタル通貨と民間発行デジタル通貨についての説明会を開催した。当日は、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の概要や発行パターン、各国の進捗状況、民間発行デジタル通貨の取り組みについて、ディーカレットDCP 取締役 髙橋英之氏が解説した。

ディーカレットDCP 取締役 髙橋英之氏

中央銀行デジタル通貨とは?
発行パターンは「一般利用型」と「ホールセール型」

ディーカレットDCPは、日本の100超の企業・自治体・団体が参加し、「デジタル通貨DCJPY」の商用化に向けた取り組みを行うデジタル通貨フォーラムで事務局を務める。同社では、2023年6月21日にデジタル通貨に関する勉強会を開催したが、今回はその後編となる。

日本銀行による中央銀行デジタル通貨の定義として、①デジタル化されていること、②円などの法定通貨建てであること、③中央銀行の債務として発行されること、という3つを満たすものとされている。

CBDCは10年前に中国でデジタル人民元の構想を発表したことから注目を集めた。また、CBDCではないが、海外のドル建てのステーブルコインの発行が増えてきたことで盛り上がりが高まった。ステーブルコインは、価格が安定しているため、法定通貨の代替として海外送付や暗号資産取引のペアなどにも使われているという。日本でも6月の改正資金決済法でステーブルコインの定義が定められた。また、Facebook(現Meta)がLibra構想を発表。暗号資産でありながら価値変動を少なくし、銀行口座を持たない人を含む世界中の人々が決済で利用できる仕組みを目指した。

中央銀行デジタル通貨の発行パターンとして、「一般利用型(リテール型)」と「ホールセール型」の2種類があるとした。一般利用型は、一般企業や国民が財布と同様に利用できるようにしたもの。ホールセール型は銀行や一部の資金決済業者の間ではCBDCを使うが、生活者は民間のデジタル通貨やキャッシュレス決済などの2階建てになっているようなイメージだ。決済業者が入る可能性はあるが、日銀の当座預金のように限られた金融機関同士でやり取りが可能だ。利用対象は一般か限定か、発行主体は中央銀行か民間か、決済媒体はデジタルか物理的かがある。

また、発行パターンには直接型、間接型がある。直接型は一般利用型と同様に、中央銀行がデジタル通貨を直接企業や国民に発行し、決済情報などは中央銀行が管理する。間接型は金融機関などの仲介業者が入り、利用者へデジタル通貨を移転する方法だ。直接、間接の違いに加え、銀行経由で出ていても中央銀行の債務につながっていればCBDCと整理するという。

世界の主要エリアでの取り組み
日本のCBDCとDCJPYは共存可能?

中央銀行デジタル通貨はさまざまな地域で発行が進められている。例えば、バハマでは多くの島々が集まっているが、利便性を高めるためにCBDCを発行したそうだ。現金はハンドリングが高いこともあり、2020年10月にCBDC(サンド・ドル)をスタート。メディアの報道によると、2020年度の発行済み貨幣総量に対するデジタル通貨の総量は0.2%となり、既存の貨幣と併存しつつ、必要に応じて利用されているとした。

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