2023年9月19日8:30
日本でも法定通貨のデジタル版となる「中央銀行デジタル通貨(CBDC:Central Bank Digital Currency)」が注目されている。インドの中央銀行であるインド準備銀行(Reserve Bank of India、RBI)は「Digital Rupee(デジタルルピー)」と呼ばれる中央銀行デジタル通貨の試験プロジェクトを開始している。
参考記事:日本でも注目が高まる中央銀行デジタル通貨(CBDC)について解説
「UPI QR コード」で支払いを受付
カナラバンクが「Canara Digital Rupee App」導入
Global Fintech Fest2023のRBIのブースでは、Digital Rupee のプロジェクトに参加するCanara Bank(カナラバンク)がデジタルルピーのデモを実施した。
カナラバンクは官民銀行の中で初めて、「統合決済インターフェース(UPI)」の相互運用性機能が可能なデジタルルピーモバイルアプリケーション「Canara Digital Rupee App」を導入した銀行だ。現在、インドの各都市でパイロットが進められている。
同機能が導入されれば、銀行の口座保有者は同アプリを使用して、加盟店のUPI QRコードを利用してデジタル通貨で決済できる。カナラバンクは政府と緊密に連携することで、市民のプロセスを合理化し、すべての人の金融包摂(Financial Inclusion)を促進していきたいとしている。
カナラバンクの「Canara Digital Rupee」は高速で信頼性が高く、デジタル通貨取引を容易にする特徴があるという。具体的には、UPIと相互運用性を有する。また、生体認証や暗号化を含むさまざまな認証方法により、簡易な手続きが可能だという。銀行口座との接続ができ、利用者の口座からウォレットを読み込むことができる。
インドのデジタル通貨の分岐点に?
余計な手数料が不要なメリットも
RBIでは、一般企業や国民が財布と同様に利用できる「一般利用型(リテール型)」と銀行間などの「ホールセール型」の双方でCBDCの実証実験を行っている。
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