2023年9月6日11:22
Square(スクエア)は、2023年9月6日、日本の事業者向けにAndroidを決済端末にする 「Tap to Pay on Android(タップ・トゥ・ペイ・オン・アンドロイド)」の提供を開始した。利用者は、Square POSレジアプリをAndroidスマートフォンにダウンロードし、設定を行うと国際ブランドのタッチ決済(非接触型決済)に対応可能だ。事業者は、Visa、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club、Discoverブランドのタッチ決済に対応することができる。
Android端末の背面にかざすと支払いが可能に
インバウンド旅行者もスマホへのタッチで決済
Squareでは、女性事業主がポップアップストアを出店し、直接販売を行う「Her Market」を2023年8月24日~27日まで代官山で行ったが、 「Tap to Pay on Android」の試行運用を行った。実際に使用した「妻有ビール(ツマリビール)」の髙木 千歩さんにイベント初日の24日の夕方に話を聞いた。高木さんがSquareの製品を使用するのは同イベントが初となる。「本日からSquareを使い始めましたが、非常にわかりやすいインターフェースで初日から問題なく使えています。海外の利用者が多いと感じています。Tap to Payもそれなりの取引がありました」(高木さん)。スマートフォンでタッチ決済を受け付けたが、読み取りもスムーズにできたそうだ。
Tap to Pay Androidの取引の流れとして、店舗は金額を入力し、「Tap to Pay」ボタンを押すと、タッチ決済の受け入れ画面が表示される。例えば、Square POSレジで商品をPOSレジに登録していれば、金額を入力しなくても商品ライブラリから該当製品をカードに入れて決済可能だ。利用者は、NFC読み取り部分にカードやスマートフォンをタッチすると支払いが可能だ。OSはAndroid 9以上でNFCチップ搭載の端末を推奨している。なお、Squareアプリは無料で利用でき、PayPayの審査に通過すると、PayPay決済を受け付けることもできる。
試用プログラムの評価は好評
iOS対応に期待の声も
Squareでは、6月からの試用プログラムに参加した加盟店へ調査を実施したが、回答した多くの加盟店から「Tap to Pay の設定は簡単で便利」だとの評価を得たという。また、スマートフォン一台で決済ができる手軽さや、他の決済端末を用意しなくていいことに利点を感じているそうだ。加盟店は、売り上げデータや売上金の状況をSquareデータで確認できる。
なお、妻有ビールでは、醸造所では据え置きの決済端末とQRコード決済を使用している。また、年に何度もイベントに出店しているそうだが、これまではMPMのQRコード決済、もしくは現金のみの対応だったそうだが、外出先で手持ちのスマートフォンのみで支払いを受け付けることができるのは大きいとした。要望としては、高木さんはiPhoneを使用しているため、「iOS対応されればさらに利用者に嬉しい」と語った。